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プリン体ゼロ!ロックやお湯割りなど、いろいろ楽しめて家呑みにぴったり!焼酎の楽しみ方

プリン体ゼロ!ロックやお湯割りなど、いろいろ楽しめて家呑みにぴったり!焼酎の楽しみ方

家呑みにはビールやハイボールもいいですが、低価格でコンビニやスーパーでおいしいものが手に入り、しかもロックやお湯割り、ソーダ割りなど1本でいろいろ楽しめる焼酎こそ、オススメです。焼酎の種類やそれぞれの味、香りの特徴や楽しみ方、簡単おつまみレシピを、お酒に関して幅広い知識を持ち「焼酎は得意ジャンル!」と自負する東京大塚の「居酒屋 Hana」の代表・花岡賢さんと店長・和田静佳さんに伺いました。

“割って”楽しめて、しかもリーズナブルでもおいしいのが焼酎の魅力

焼酎はロックのほか、水割りやソーダ割り、お湯で割ってもいい。“何かと割って飲む”という焼酎の特性は、日本酒やワイン、ビールなどのほかのお酒と大きく異なる点です。
日本酒やワインを飲みながら甘いものを食べると苦みや酸味を感じたり、お刺身を食べてビールを飲むと生臭さが残ったりすることがありますが、焼酎は食べ物の味に影響しないのも特徴。

焼酎と同じ蒸留酒でもウイスキーやブランデーが食前酒や食後酒として飲まれることが多いのに対し、焼酎はどんな料理とも相性がいいので、料理と一緒に食中酒として楽しめるのも魅力です。
また、日本酒やワインに比べると冷蔵庫で保管したり早く飲み切る必要がなかったりするのもポイント。
しかも焼酎は、尿酸値が気になる方にうれしい、糖質もプリン体もゼロです!

「焼酎造りの高い技術は、日本の文化として世界に誇れるものだと思います」という花岡さん。

その日の気分や料理に合わせて、水割りやお湯割りなどいろいろ楽しめて、しかもリーズナブルでおいしい焼酎は、まさに家呑みにぴったりなお酒です。

焼酎の種類と原料とは

そもそも焼酎とは、芋や麦などを材料とした醸造酒を蒸留したアルコール度数が25度から45度以下のお酒のこと。蒸留の仕方によって以下の2種類に大別されます。

●連続式蒸留焼酎……蒸留を何度も繰り返したもの。アルコール度数は高め(45度以下)。味や香りがクリアでウーロンハイや緑茶ハイなどに使われることが多い焼酎。
●単式蒸留焼酎……蒸留を一度だけ行ったもの。アルコール度数は連続式と比べると低め(36度未満)。原料独特の風味や香りを楽しめます。
単式蒸留焼酎の中でも、芋や米などの原料と麹を使用して水以外の添加物を加えずに作られたものは「本格焼酎」と呼ばれます。

原料の個性が生きる「本格焼酎」の主な種類は以下の5つです。
●芋焼酎
●麦焼酎
●米焼酎
●黒糖焼酎
●泡盛焼酎

それぞれの、味わいや香りなどの特徴を紹介します。

手軽に購入できる本格焼酎。左から、芋焼酎、麦焼酎、米焼酎、黒糖焼酎。

芋焼酎

さつまいもを原料にした焼酎で、焼き芋やふかし芋のような甘い風味が特徴。

焼酎ブームが巻き起こった2000年頃の芋焼酎は、黄金千貫(ごかねせんがん)というさつまいもを使った、“芋芋しい”、味も香りもガツンとしたタイプしかありませんでした。
ところが最近は紅芋や紫芋などを使い、アールグレイのような華やかな香りのものやクールミントのような爽やかな風味のものなどが登場。芋焼酎は味や風味が洗練され、多様化している傾向にあります。

芋焼酎の原料にもなっている紅芋。

麦焼酎

焼酎を作る際には麹を使います。主に米麹が使用されますが、麦焼酎は米麹のほかに麦麹を使って作るものがあり、味や香りの個性が違います。
米麹麦焼酎……麦を主原料に米麹を使う麦焼酎。すっきりした味わいで、香りはやわらかい。500年ほど前から作られている、麦焼酎の発祥ともいわれる壱岐焼酎は米麹麦焼酎の代表格。
●麦麹麦焼酎……麦を主原料に麦麹を使う麦焼酎。麦の香りが強いタイプ、麦がほどよく香るタイプ、麦チョコのような焙煎香を感じるタイプがあります。

米焼酎

米を原料に作る焼酎。大きく旨味の強いタイプとすっきりした風味のタイプに分かれます。熊本県球磨(くま)郡や人吉市で作られる球磨焼酎が有名です。

黒糖焼酎

奄美大島で黒糖を原料に作られる焼酎。もともと奄美大島では、サトウキビの蜜を原料にラム酒が造られていましたが、ラム酒よりも酒税が低い焼酎が作られるようになったのが黒糖焼酎の由来。ラム酒のような甘い香りでアルコール度数も高く、食後酒としても楽しめます。樽で熟成させたタイプもあります。

黒糖焼酎は、奄美大島のサトウキビの蜜を原料に作られる。

泡盛焼酎

沖縄でタイ米を原料に作る焼酎。米麹や麦麹は使わず、沖縄特有の黒麹菌のみで作ります。米の濃厚な香りや味わいが特徴。アルコール度数は平均30度と高めです。
時間の経過により味わいが変化するのも特徴で、3年熟成させたものを「古酒(クース)」と呼びます。

いつもの焼酎も飲み方を変えて楽しんでみよう!

焼酎において、種類はもちろん、飲み方も重要なポイント。本格焼酎の芋焼酎を例に、飲み方による味や香りの違いの傾向を紹介しますので、参考にしてさまざまな変化を楽しんでみてください。ちなみに焼酎のアルコール度数は平均25度と高いので、健康のためにもストレートで飲むのはおすすめしません。

ロック

飲んだ後の味の余韻も強く、味や香りの特徴をストレートに感じたいときにオススメ。氷が溶けていく様子をゆっくりと眺めながら飲むのもオツ。

水割り

やさしくまろやかな香りと味わい。軟水や硬水など、水の硬度を変えると味わいも変化します。軟水で割ったものはどんな料理にも合いやすく、硬水で割ったものはステーキなどの肉料理に合う傾向があります。氷を入れたグラスに焼酎を注いで、好みの割合の水を足して軽くマドラーで混ぜましょう。

ソーダ割り

焼酎の香りがふわりと立ち、喉ごしも爽やか。どんな料理にも合いますが、から揚げなどの揚げ物にぴったり。炭酸が口に残った脂を流してくれます。作り方は水割りと同様です。

お湯割り

料理に合わせやすい優しい味わい。口当たりも喉ごしもなめらかに。湯呑や厚めのグラスにお湯を入れてから焼酎を注ぎます。お湯と焼酎の温度差によって対流ができ自然に混ざるので、かき混ぜる必要はありません。また、焼酎は夏の季語でもあり、実は体を冷やす特性があるため、寒い時期にはお湯割りがオススメです。

「ガツンと酔いたいときはロックで、食事に合わせて薄目を飲みたいときは水やソーダを多めに入れてなど、飲み方をいろいろ変えられる焼酎の魅力を楽しんでみてください」と和田さん。

水やソーダ、お湯で割る際の焼酎との比率ですが、まずはわかりやすい5:5で試してみて、焼酎が濃すぎたら水やソーダ、お湯を足す、薄過ぎたら焼酎を足すなどして調整するのがよいでしょう。

また、陶器、磁気、グラスなど酒器の素材によって口当たりや味わい、香りの立ち方も変化します。酒器を変えて楽しむのもオススメです。

焼酎に合う簡単おつまみレシピ

野菜スティックが止まらない!「海苔の佃煮味噌」

材料
味噌……大さじ1.5
海苔の佃煮(市販のもの)……大さじ1
マヨネーズ……大さじ1
砂糖……少々

作り方
材料をすべて混ぜて完成!

材料を混ぜるだけの簡単さですが、味噌の麹の香りと海苔の佃煮の優しい甘み、マヨネーズのコクが焼酎にぴったりです。写真のように大根やキュウリのスティックにディップしていただきます。湯豆腐やおでんにつけてもおいしい。

ピリッと効いた黒コショウがアクセント「筍とコンビーフの佃煮

材料
細切りの筍の水煮(市販)……200グラム
コンビーフ……2缶
酒……大さじ4
醤油……大さじ2.5
砂糖……大さじ2.5
塩……小さじ1/3
黒コショウ……適宜

作り方
1 フライパンに油を敷いて熱し、水切りした筍を炒めて水分を飛ばす。
2 1に酒、醤油、砂糖、塩を加えて中火で煮る。
3 2の水分が少し残った状態になったらコンビーフを入れて混ぜる。
4 コンビーフが全体に混ざったら火を止めて、黒コショウを好みの分量入れる。

筍の香りとコンビーフの旨味が混ざり合い、黒コショウの香りもよいアクセントに。筍のような少しえぐみのある食材は、焼酎の風味によく合います。筍の代わりに、ごぼうで作ってもおいしくできあがります。

どの焼酎にも、決まった飲み方はありません。
いつも飲んでいるものや気になった焼酎をその日の好みや料理に合わせて、いろいろと飲み方を試して、自分なりの最適解を見つけるのが焼酎を家呑みする醍醐味といえます。

ワインと日本酒 居酒屋Hana 
ミシュランビブグルマンを4年連続で獲得した、日本酒ペアリングと創作和食料理『大塚はなおか』の姉妹店として、2022年3月にオープンした『居酒屋Hana』。本格焼酎のほか、日本酒やワインに合う創作和食を居酒屋風にアレンジした料理が好評のお店です。

カルダモンや山椒などのスパイスが香る、ちょっと珍しい焼酎も揃います。

住所/東京都豊島区南大塚3-45-7 ザ・シティ大塚5階
電話/090-4211-5850
営業時間/17時~23時(最終入店 21時)      ​
定休日/水曜日・他不定休あり

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