「シラス」を冷蔵庫に常備しているご家庭も多いのでは。ご飯に乗せてもよし、大根おろしでつまみにしてもよし。調理の必要がないのが、いいですよね。
スーパーの鮮魚コーナーで、キラキラと光る小さな魚がたくさん入ったパックを発見!
なんと珍しい生シラスでは!? どんぶりにして食べよう~と思っていたら、ラベルにはシラウオという文字が……。
シラスとシラウオって、違う魚だっけ? 見た目そっくりなんだけど……。どこが違うのかしら。気になったので調べてみました!
シラウオ(白魚)とシラスの違い
茨城県の霞ヶ浦北浦では、シラスと呼ばれることもあるシラウオですが、シラス干しの原料となるシラスとは異なります。
シラウオとは、キュウリウオ目のシラウオ科シラウオ属の魚のこと。体長は5〜10cmと意外と大きく、生きているときは透明です。死んで時間が経つとともに白くなることから、シラウオ(白魚)と呼ばれています。
シラウオは、成長しても体長10cmほどのままで、呼び方も変わりません。
一方、スーパーなどで見かけることも多いシラスは、イワシ類の仔魚のことです。成長するとカタクチイワシやマイワシになります。体長は1〜2cmと白魚よりも小さく、生の状態では半透明ですが、茹でると白くなるのが特徴です。
大きさ以外でシラウオとシラスを見分けるポイントは、顔の形です。シラウオはとがっていますが、シラスは丸みを帯びています。
シラウオ(白魚)とシロウオ(素魚)の違い
シロウオ(素魚)は、シラウオと同じ時期に旬を迎えるため混同されやすいですが、頭や体の特徴が異なります。
シラウオは、背びれと尾ひれの間に脂ヒレがあり、頭も体もとがった形をしているのが特徴です。それに対してシロウオはハゼ科で頭が丸く、全体的に黄色っぽい色をしているため、よく見るとひと目で違いがわかります。
また、シラウオもシロウオも旬は冬から春にかけてですが、シラウオの方が旬の期間が長く、春の季題、季語として使われることもあります。
シラウオ(白魚)のおいしい食べ方
シラウオは、白身でクセもなく食べやすい魚です。その中に旨味がたっぷりとあり、後味も良いので、料亭では天ぷらなどの材料として使われることもあります。
シラウオの産地では、生きたままの状態でいただく踊り食いもめずらしくありません。プリプリとした食感で、旨味だけでなく苦味も味わえます。
鮮度が良い状態だと、スーパーや道の駅で「生シラウオ」として販売されたり、寿司屋で軍艦巻きの食材として出されたりすることもあります。
また、茹でると歯切れが良くフワフワの食感になるのも特徴です。卵とじや塩煮、お吸い物などにすると、上品で味わい深い一品になります。
記事提供/ハルメク365