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「何から始めればいい? 」「損をしそうで怖い…」そんな資産運用初心者に新NISAつみたて投資枠

「何から始めればいい? 」「損をしそうで怖い…」そんな資産運用初心者に新NISAつみたて投資枠

物価上昇に加え、2022年11月政府が資産所得倍増プランを決定したことにより、“資産運用は当たり前”な風潮にある現在。けれど、関心はあっても“何から始めればいいかわからない”“やっぱり不安”などの理由で躊躇している方も多いと聞きます。

ファイナンシャルプランナーの藤川太さんは、資産運用初心者におすすめなのは、新NISAつみたて投資枠だと言います。その理由を伺いました。

資産運用初心者に新NISAつみたて投資枠がおすすめの理由

理由1 購入時の手数料0円

新NISAには、つみたて投資枠と成長型投資枠がありますが、初心者におすすめなのは、つみたて投資枠です。

つみたて投資枠は金融庁が設定した基準をクリアした長期投資に適した商品だけに限られています。その基準のひとつが購入時の手数料が無料であることです。

資産運用初心者の方は、うっかり手数料が高い銘柄を購入してしまうことがありますが、つみたて投資枠ならその心配がなく安心です。

理由2 着実に資産形成できる

つみたて投資枠は長期でコツコツと積み立てる投資を支援する制度です。相場には上げ下げがあるものですが、つみたて投資枠では高値掴みを防ぎつつ、安値でもコツコツと買い続けることになるので、着実に資産形成することができるでしょう。

理由3 非課税なので利益の100%が手元に

通常、金融商品を運用する場合、利益に対して20.315%の税金がかかりますが、新NISAつみたて投資枠で投資した利益は非課税です。

例えば、運用によって100万円の利益が出た場合は通常だと手元に残るのは、課税によって税金額の20万3,150円を引いた79万6,850円ですが、つみたて投資枠は非課税なので100万円の利益をまるまる受け取ることができるのです。

元本割れリスクを下げるポイント

非課税が魅力の新NISAつみたて投資枠ですが、利益が出なければこの恩恵を受けることはできません。つみたて投資することで着実に投資元本は積み上がっていきますが、市場の変動によって利益が出ることもあれば、元本割れして損がでることもあります。

こうした元本割れしてしまうリスクを下げるには、2つのポイントがあります。

ポイント1 すぐに売却せず最低でも10年、長期で運用する

つみたて投資枠は10年、20年と長期に渡ってコツコツと運用することを大前提に利用しましょう。損が出たからとすぐに辞めてしまっては損をするだけです。過去の統計から最低でも10年、できれば15~20年続けて運用することで元本割れリスクが小さくなり、利益を得られる可能性が高くなることが確認できます。

ポイント2 世界中の資産に「分散投資」する

長期投資することで元本割れリスクを小さくできますが、10年ならまだしも20年といった期間は投資できないと言う方も多いでしょう。

投資期間が短めでも元本割れリスクを下げるためには、世界中の資産に「分散投資」するのがおすすめです。

「分散投資」とは、さまざまな国や地域、通貨の商品(株や不動産、債券など)に分けて投資すること。世界中のさまざまな種類の資産が組み合わされ、手軽に世界中に分散投資できるセット商品がたくさん販売されています。

こうしたセット商品「バランス型」の投資信託と呼ばれています。

「分散投資」できるバランス型の投資信託はセット商品だけに種類がたくさんありすぎて選びにくいというデメリットがあります。選択する際には、、株と不動産に投資する割合を調べましょう。それぞれを足した割合が高いほどリスクは高く、低いほどリスクが低い商品と見て問題ありません。リスクを抑えたいなら、高くても5割程度までの商品を選ぶとよいでしょう。

資産運用はリスクを覚悟することが必要

資産運用の初心者は新NISAのつみたて投資枠、さらに投資のリスクが怖いという方には「分散投資」できるバランス型ファンドにまずは投資してみて、慣れてきたら別の投資商品を選んでみるのがおすすめです。

資産運用は儲けることばかりに関心が集まりがちですが、必ずリスクはつきものだということを忘れないようにしましょう。

藤川太さん/ファイナンシャルプランナー、CFP認定者、宅地建物取引士。「生活デザイン」代表取締役社長。2001年に「家計の見直し相談センター」を設立以来、3万世帯超の家計の見直しや資産形成相談を行う。『世界一かんたんなNISAとiDeCoの得する教科書』(宝島者)など著書多数。

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