きらめく|FMVマイページ

“ひとっ風呂”の後の“即ビール”が叶う東京最高の銭湯

“ひとっ風呂”の後の“即ビール”が叶う東京最高の銭湯

お風呂やサウナで心地よく汗をかいた後、キンキンに冷えたビールをくぅ~っと1杯! そんな最高の瞬間を叶えてくれる東京の銭湯3軒を紹介します。

番台横に併設された喫茶「深海」で地元のクラフトビールを1杯!

東京都北区、JR埼京線の「十条駅」北口から飲食店などが立ち並ぶ十條銀座商店街を進み、途中で住宅街に入って少ししたところに「十條湯」があります。

昭和23年創業の老舗で、喫茶店を併設している珍しい銭湯です。

「いらっしゃいませ」という昭和チックな看板がかかる番台では、おかみさんの横山昭子さんが出迎えてくれます。

天井が高く広々とした浴場の壁には、魚が気持ちよさそうに泳ぐモザイク絵が。

浴場で楽しめるのは、あつ湯、ぬる湯、ジェットバス、バブルバス、水風呂。水風呂は地下150mからくみ上げた天然地下水で、19~21度とちょうどよい温度。

バブルバスの壁には「生ビール、レモンサワー」と書かれたポップが貼られていて、お風呂あがりの一杯が駆り立てられます。

サウナ(有料300円)は、男性向けは定員8名。嬉しい仕掛けがあり、月曜はミントサウナ、火・木曜は森林浴サウナ、水曜は男性のみヒバサウナ、土日は女性のみヒバサウナと曜日によってアロマを変更。

取材に伺った日はミントサウナの日。番台でミントが入った魚型の容器を受け取って、サウナストーブ前にある水を張ったトレイに垂らしてサウナで“スースー感”を楽しみます。

脱衣所の一角にあるレトロな機械は「森林浴発生器」。火曜と木曜の森林浴サウナの日はこの機械が稼働してサウナ室を心地良い香りで満たします。

脱衣所の上はサウナ利用者専用の休憩室。テレビを見ながらまったりくつろげます。

さて、お風呂とサウナを堪能したらお待ちかねのビールを、番台横に併設された「喫茶 深海」で。もともとは休憩スペースだった場所を2021年に昭和レトロな喫茶店風にリニューアル。店名は浴場に描かれたモザイク絵が深海をイメージしていることから名付けられました。

十条にあるクラフトビール工房「十条すいけんブルワリー」の「ルート2020」(700円)をいただきます。アルコール度5%、アメリカ産シトラホップの華やかな香りが特長で湯上りにすいすい進んじゃいます。アルコール類はほかに、生ビール(500円)、生レモンサワー(520円)があります。

「喫茶深海」の名物、従業員とおかみさんの手作り「深海ゼリー」(500円)。ブルーハワイのさわやかな味のフルーツインゼリー。湯上りのデザートにぴったりです。飾りのホイップクリームとさくらんぼが昭和感があって、どこか懐かしくほっこりとするビジュアルです。

元祖クリームソーダ(750円)、レモンスカッシュ(550円)などのほか、モーニングセット・ピザトースト(950円)、モーニングセット・トースト(800円)などメニュー豊富。日曜は8時開店で朝湯を楽しめるので、朝食を食べてお風呂に入り、ひとっ風呂後にビールを1杯と、休日をたっぷり楽しめそうです。

オーナーの横山宗晴さん(左)とおかみさんの昭子さん(右)。

十條湯
東京都北区十条仲原1-14-2
営業時間:15:00~23:00、日曜朝湯8:00~12:00 定休日:金曜
喫茶深海:15:00~21:00 定休日:月曜・金曜
入浴料:大人550円(15歳以上)、中学生400円(12歳以上15歳未満)、中人200円(6歳以上12歳未満)、小人0円(6歳未満)、サウナ使用料300円

「キングオブ縁側」で日本庭園を眺めながら冷えたビールをゴクリ!

東京都足立区、JR北千住駅から徒歩20分。住宅街にある「タカラ湯」はまるで城かと思ってしまうほど、宮造り唐破風(からはふ)の立派な外観です。

ここは昭和2年開業。現在の建物は昭和13年に建てられました。

タカラ湯の入り口は気になるものがいろいろ。彫刻は、柴又門前の仏具屋さんが掘ったという見事な七福神。

入口に掛けられた弓矢は、江戸時代には銭湯の目印だったそう。「弓射る(ゆみいる)」を「湯入る(ゆいる)」にかけた粋な語呂合わせです。

「わ」と書かれた板は「(湯が)沸いた」、裏返すと「ぬ」と書かれていて「(湯を)抜いた」の意味。営業中は「わ」、営業時間外は「ぬ」が掲げられています。頓智がきいています。

さて、中に入ると、3代目の松本康一さんが番台で出迎えてくれます。

暖簾をくぐって脱衣所へ入ると、昭和の時代から使われているというカゴやロッカー、体重計がいい雰囲気。床はピカピカ、道具類にはチリひとつなく掃除が行き届いているのがわかります。

お風呂には中島盛夫絵師による富士山のペンキ絵が飾られています。男湯ではタカラ湯自慢の日本庭園を臨みながら、夏は42度前後、冬は42.5度に設定された心地のよい湯にのんびり浸かることができます。

よもぎやすだち&かぼすといった月替わりの香湯やラベンダーやジャスミンなどの入浴剤風呂、気泡風呂や電気風呂などの各種浴槽が並びます。

女湯にあるサウナ(有料200円)はフィンランド直輸入。男性がサウナに入れるのは女湯と男湯が入れ替わる水曜です。

さまざまなお湯にのんびり浸かった後は、「キングオブ縁側」と呼ばれるタカラ湯自慢の縁側で、日本庭園を眺めながらお待ちかねの冷えた缶ビール(ビール各種280円)をクーっと。柿の種やうまい棒などのおつまみは番台で購入できます。

創業以来、庭師によって手入れをされているという日本庭園を眺めていると、まるで老舗旅館に来た気分に。池には立派な錦鯉が泳いでいます。庭園は、夜はライトアップされます。

ビールはサッポロ、アサヒ、キリン、バドワイザーなど各種取り揃え。缶チューハイ(各種200円)のほか、“銭湯といえば”の牛乳やコーヒー(各150円)などもあります。

縁側の手前にはテーブルと椅子を設置。休憩室には漫画本やオセロゲーム、将棋などもあり、お風呂あがりに家族で楽しむこともできますよ。

タカラ湯
東京都足立区元町27-1
営業時間:15:00~22:45 定休日:金曜
入浴料:大人550円(12才以上)、中高生300円(足立区浴場のみ)、小学生200円、幼児100円、サウナ使用料200円
定休日:金曜

銭湯が作った“風呂上がりのための”オリジナルビールを番台バーで

東京都墨田区、JR錦糸町駅から徒歩約7分。戦前の1932年から地元の人々に親しまれてきた「黄金湯」が2020年にフルリニューアル。「これが銭湯?」と思ってしまうほど、外観も内観もクールでおしゃれです。

Photograph credit : Yurika Kono

黄金湯と、その姉妹店の大黒湯を営むオーナーの新保卓也さんと朋子さん。新保家はこの地で銭湯を営んで約80年。日本特有の銭湯文化を未来に繋げたいという想いから約2年の歳月をかけてリニューアルに取り組み、新しいスタイルの銭湯「黄金湯」を誕生させました。リニューアル以来、近隣のみならず、遠方からも老若男女が訪れる人気の銭湯です。

Photograph credit : Yurika Kono

黄金湯の中へ入るとDJブースとビアバーが併設された「番台バー」が。風呂上りの1杯を楽しみにしながら浴場へ。

Photograph credit : Yurika Kono

浴場はジェットで体をほぐせる熱湯(43~44℃)、日替わりで楽しめる薬湯(40℃)、二酸化炭素が高濃度に溶け込み体の血流が3~5倍になって高血圧や不眠、疲労回復などの効果が期待できる炭酸泉(36℃)の3つの温度の浴槽を設置。

温度の異なる浴槽に浸かることで、血流が活発になってリフレッシュできます。

使っている水は地下からくみ上げた軟水。まろやかな肌触りで心地よくお湯に浸かれます。

Photograph credit : Yurika Kono

男湯のサウナは、国産ヒバ材を使用。壁一面に麦飯石を敷き詰め輻射熱(ふくしゃねつ)とオートロウリュの湿度でしっかりと汗がかけます。

お湯に浸かってサウナでがっつり汗をかいたら、いよいよ最高の1杯を番台バーで!

ビアサーバーから注がれるビールはなんと、黄金湯が作るクラフトビール。“お風呂あがりに楽しんでもらえるビールを自分たちの手でつくりたい”という思いから誕生した「BATHE YOTSUME BREWERY(ベイズヨツメブルワリー)」で醸造されたビールです。

この日いただいたのは、華やかなホップの香りとほろ苦さが心地よい「SHOWER」(700円)。このほかに3つのクラフトビールがいただけます。

「BATHE YOTSUME BREWERY(ベイズヨツメブルワリー)で醸造されたビールは醸造所店内でもいただけます。

「BATHE YOTSUME BREWERY」は黄金湯から徒歩約7分の場所にあります。

銭湯が作る“風呂上りのためのビール”を味わいに、ぜひ黄金湯へ行ってみませんか。

黄金湯
東京都墨田区太平4-14-6
営業時間: 6:00~9:00  11:00~24:30、土曜 6:00~9:00  15:00~24:30
定休日   第2・第4月曜日
入浴料:大人550円(90分)、中学生450円、小学生200円、幼児100円
サウナ使用料:平日 女性 +350円、男性 +550円(2時間) 土日祝日 女性 +400円、男性 +600円(2時間)

BATHE YOTSUME BREWERY
東京都墨田区業平4丁目11-3
営業時間:木・金曜 18:00~22:30 土・日 15:00~22:30
不定休

Return Top