
世界最高峰の技がぶつかり合ったリヴィーニョ・スノーパーク。2026年ミラノ・コルティナ国際大会、スノーボード男子ハーフパイプの決勝において、山田琉聖選手が19歳(2026年現在)という若さで、並み居る世界のレジェンドたちと対等に渡り合い、見事に表彰台の一角を占める銅メダルを獲得しました!
■プロフィールと基本情報
| 項目 | 内容 |
| 氏名 | 山田 琉聖(やまだ りゅうせい) |
| 生年月日 | 2006年8月29日(19歳 ※2026年大会時) |
| 出身地 | 北海道小樽市 |
| 所属 | チーム・ムラサキ |
| スタンス | レギュラー |
| 主な武器 | フロントサイド1440、スイッチバックサイド900 |
山田選手は、物静かでシャイな性格ながら、一度パイプに入ると爆発的なエネルギーを解放するライダーです。雪深い北海道で磨かれた足腰の強さと、どんなに高く飛んでも崩れない空中姿勢が最大の持ち味です。
■来歴:幼少期から注目される直前まで
山田琉聖選手の物語は、冬になれば一面の銀世界となる北海道小樽市から始まりました。
- 3歳での初滑り: スノーボード愛好家だった父親の影響で、物心つく前から雪の上に立っていました。最初はソリ遊びの延長でしたが、5歳になる頃には大人顔負けのスピードでゲレンデを駆け下りていたといいます。
- ハーフパイプとの出会い: 小学校低学年の頃、地元のスキー場にあったハーフパイプで、空中へ飛び出す感覚に魅了されました。当時のコーチは「転んでも転んでも、すぐに立ち上がって登ってくる。恐怖心よりも『もっと高く飛びたい』という好奇心が勝っていた」と振り返ります。
- 「伝説の少年」として: 中学生になると、その名は全国に知れ渡ります。北海道の厳しい自然環境で鍛えられた彼は、他県から来た選手たちが尻込みするような硬いアイスバーンのパイプでも、平然と高いエアを繰り出していました。中学卒業を待たずして国内の主要ジュニア大会を総なめにし、その実力はすでにシニアのトップ層と遜色ないレベルに達していました。
■これまでの主要大会での実績
ミラノへの切符を掴むまでの数年間、山田選手は驚異的なスピードで階段を駆け上がりました。
- 2023年 世界ジュニア選手権: 圧倒的な点数差をつけて優勝。この時すでに「次回の国際大会でメダルのダークホースになる」と世界中のメディアから注目を集めました。
- 2024-25 ワールドカップシリーズ: 初参戦のシーズンでいきなり表彰台を経験。特にスイス大会では、平野歩夢選手や戸塚優斗選手らと僅差の戦いを演じ、世界ランクを急上昇させました。
- 2025年 X Games: 招待制の最高峰大会において、最年少出場ながらトップ5入り。世界のジャッジに対し「Ryusei Yamada」の名前と、その独自のスタイルを強烈に印象付けました。
■技術とパフォーマンスの分析:なぜ「新星」が世界を圧倒したのか
山田選手の最大の武器は、「重力を感じさせない浮遊感」と「無駄のないエッジング」にあります。
- 北海道仕込みの強靭な下半身:
ハーフパイプの底(ボトム)で受ける強烈なGを、彼は柔軟かつ強靭な足腰で吸収し、それを推進力へと変換します。これにより、後半のヒットになっても高さが一切落ちないという、驚異的なスタミナと爆発力を生んでいます。 - 高難度トリックの組み合わせ:
今大会の決め手となったのは、冒頭の「フロントサイド・ダブルコーク1440」です。4回転回るこの大技を、まるで散歩でもしているかのような余裕を持ってメイクします。さらに、返しの「スイッチバックサイド900」では、逆スタンスとは思えないほどの高さと回転のキレを見せました。 - 完璧なランディング:
どれほど高く飛んでも、着地した瞬間にボードがピタリと雪面に吸い付くような安定感があります。この「クリーンな着地」が、ジャッジからの高い実行評価(エグゼキューション)に繋がっています。
■出場種目と今大会のライバル
【種目:男子ハーフパイプ】
2026年2月13日。リヴィーニョの夜、ライトアップされたパイプは氷のように硬く、スピードを制御するのが極めて難しいコンディションでした。
強大なライバルたち
- 戸塚 優斗(日本): 金メダル
常に冷静な滑りで高得点を叩き出す、今大会の金メダリスト。 - スコッティ・ジェームズ(オーストラリア):銀メダル
ハーフパイプ界の象徴。完璧なスタイルで山田選手の前に立ちはだかりました。 - 平野 海祝(日本):
世界一のエアの高さを誇る強力なチームメイト。
決勝のドラマ
決勝のランは3回。山田選手は1本目で92点という高スコアを出し、まずは暫定表彰台圏内に食い込みます。
しかし、2本目で他の選手たちが点数を伸ばし、山田選手は転倒して一時4位に後退。メダルが手からこぼれ落ちそうになった最終3本目、彼は勝負に出ました。
これまで封印していた「バックサイド1260」をルーティンの最後に追加。全てのエアで完璧なグラブを披露し、ゴールエリアで雄叫びを上げました。
得点は92.00点。
最終滑走のライバルたちがスコアを伸ばしきれなかったこともあり、戸塚選手(金)、スコッティ・ジェームズ選手(銀)に次ぐ、見事な銅メダルが確定したのです。
19歳の若者が、日本のスノーボードの歴史に新たな名前を刻んだ瞬間でした。戸塚選手と抱き合い、喜びを爆発させた山田選手の笑顔は、ミラノの夜空で誰よりも輝いて見えました。
山田琉聖選手、銅メダル獲得、本当におめでとうございます!




