小野寺太志選手相手チームにブロックを絞らせないスパイクレシーバーの逆を突いたスパイク打ち方について解説｜日本男子代表チームネーションズリーグミドルブロッカークイック

2023年6月6日から開催された国際バレーボール連盟（FIVB）男子バレーボールネーションズリーグ（VNL）では、日本男子代表チーム「龍神NIPPON」が、銅メダルを獲得し、世界大会で46年ぶりとなる表彰台にのぼりました。9月からワールドカップが始まり、更なる活躍が期待されています。

ネーションズリーグで勝利に貢献した選手の一人である小野寺太志選手。小野寺選手は、中学3年生までは野球部に所属しており、引退後からバレーボールを始めたそうです。本格的にバレーボールを始めて、東北高等学校に入学。入学した年にはレギュラーを獲得し、春高バレーの全国大会に出場を果たしました。

競技歴は他の日本代表選手よりも短いですが、持ち前の運動神経と器用さで瞬く間に活躍し、現在は日本代表チームのミドルブロッカーとして試合に出場しています。本記事では、小野寺選手のスパイクについてご紹介します。

はじめに、小野寺選手のスパイクをご覧ください。

相手レシーバーの逆を突いたスパイク

クイックは通常、下に打つことが多くて奥に打つことは少ないですが、動画のスパイク(1:50-2:04)では長いスパイクを打っています。クイックが打たれるとわかった場合、相手レシーバーは前を意識していることが多いですが、長いスパイクを打つことで相手のレシーバーの逆を突いた攻撃になります。

小野寺選手は、スパイクを打つ前に相手のフォーメーションを確認し、とっさに判断できる視野の広さを持っていることが動画からもわかります。

動画内2:31-2:50のスパイクでは、ライト方向からAクイックで入って右側に打っています。通常は、ライト方向からAクイックで入った場合は、身体の使い方からすると左側に打つことが自然ですが、あえて右側に打つことでブロックに絞らせていないことがわかります。

日本代表チームがミドルを使った攻撃が増えてきたことで、相手ブロッカーを迷わせることに繋がっています。ワールドカップでもミドルを中心とした攻撃パターンが展開されることが予想されるので、注目しましょう！

ミドルブロッカーの選手はぜひ小野寺選手のようなクイックを取り入れてみてください！