得意技は背負い投げ、柔道初の三連覇を果たした選手をご存じですか?名前を野村忠宏選手と言います。今回はアトランタ五輪・シドニー五輪・アテネ五輪と金メダルを獲得してる野村選手が開設する柔道の投げ方について紹介します。
潜り込んで投げるのは負担じゃない
柔道において体重の差は、勝つか負けるかに大きく影響するとよく言われますが、野村忠宏選手の技はそんな常識を覆します。彼は自分よりも重い90キロや100キロの選手も軽々と投げることができるのです。この技のポイントは、「低い背負い投げ」という技術にあります。これは相手のバランスを崩しやすくするため、実際には相手の重さをあまり感じません。
インタビューで、この技が腰に負担をかけるのではないかという質問が出たとき、野村選手はその心配をすぐに払拭しました。「全く痛くないんです。技のコツは、相手の足の間に自分の体をうまく潜り込ませること。そうすると、相手の体重が直接自分にかかることがなく、腰に負担がかかりません」と彼は説明しています。
この話から学べるのは、柔道がただ力をぶつけ合うだけのスポーツではなく、相手の動きを読んで、自分の動きを上手に使う技術がとても重要だということです。野村選手の技は、柔道の戦略や技術を学ぶ上でとても参考になるでしょう。
上から投げるためには柔軟性・力が必要
柔道の中でも特に技術が要求されるのが「上から投げる」スタイルです。このスタイルを見事にこなす阿部一二三選手について、野村忠宏選手は「阿部選手のように上から投げるには、体の強さが非常に重要です。体が弱いと、腰や肩を痛めるリスクが高まります」と語っています。
阿部選手の場合、その強さは子供の頃からの体幹トレーニングによって培われたもので、大きな動きで相手を制するために必要な柔軟性と力を持っています。
上からか?潜りながらか?期待の選手を紹介
柔道では、投げ技のスタイルが選手の個性となります。野村選手は「選手がどのスタイルを選ぶかは、その選手の体の特性や子供の頃の鍛え方によって決まります」と指摘します。特に阿部選手は父親から学んだトレーニングにより、強い体を作り上げてきました。柔道の技は、投げるフォームにも様々なスタイルがあり、選手が自分に最適なスタイルを見つけることが重要です。
柔道の興奮を伝える大野将平選手や阿部選手のような選手は、試合中の細かな戦略が観客にとっても魅力の一つです。野村選手は「組手争いが試合の鍵を握り、胸元や襟元をどこで掴むかによって、相手をコントロールする能力が変わってきます」と説明します。特に、上の襟元を掴む技術を持つ選手は、相手をより効果的にコントロールできるため、技の成功率が高くなります。
野村選手の言葉からは、柔道の奥深さと、個々の選手が持つ独自の魅力が伝わってきます。それぞれの選手がどのようにして自分のスタイルを磨いていくかが、見ていて非常に楽しみであり、柔道の醍醐味の一つでもあります。
それでは動画をご覧ください!