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日本フィギュアスケート界に新たな歴史を刻む ― チームの絆が結実した銀メダルの輝き

日本フィギュアスケート界に新たな歴史を刻む ― チームの絆が結実した銀メダルの輝き

2026年2月、ミラノで開催された国際大会にて、日本代表は団体戦で銀メダルを獲得しました。鍵山優真(かぎやま ゆうま)、佐藤駿(さとう しゅん)、坂本花織(さかもと かおり)、三浦璃来(みうら りく)、木原龍一(きはら りゅういち)、吉田唄菜(よしだ うたな)、森田真沙也(もりた まさや)が一体となり、堂々の表彰台に輝きました。


団体参加選手プロフィール

今大会、日本代表として氷上に立ったのは、経験豊富なベテランから勢いのある若手まで、まさに「最強の布陣」でした。

  • 男子シングル:
    • 鍵山優真(かぎやま ゆうま): 驚異的な膝の柔らかさとスケーティング技術を持つ日本のエース。
    • 佐藤駿(さとう しゅん): 世界屈指の4回転ルッツを武器とする「ジャンプの申し子」。
  • 女子シングル:
    • 坂本花織(さかもと かおり): 圧倒的なスピードとパワーを誇る、世界選手権3連覇の女王。チームの精神的支柱。
  • ペア:
    • 三浦璃来(みうら りく)& 木原龍一(きはら りゅういち): 「りくりゅう」の愛称で親しまれる、世界王者経験者。世界トップクラスの同調性を誇る。
  • アイスダンス:
    • 吉田唄菜(よしだ うたな)& 森田真沙也(もりた まさや): 躍動感あふれるステップが魅力の、急成長を遂げているカップル。

これまでの主要大会での実績

日本チームは、近年の国際大会において「フィギュア大国」としての地位を盤石なものにしてきました。

2022年の北京で開催された国際大会では、当時の史上最高成績となるメダルを獲得(後に順位が繰り上がり金メダルへ)。その後、2023年や2025年の世界国別対抗戦でも常に表彰台を争い、シングルだけでなくペア・アイスダンスを含めた「総合力」で戦えるチームへと進化を遂げました。特に「りくりゅう」ペアの世界選手権制覇や、坂本選手の圧倒的な連勝街道は、世界中に日本の層の厚さを見せつけました。


技術とパフォーマンスの分析:多角的な「美」の融合

日本チームが世界と互角以上に渡り合える理由は、単なるジャンプの難易度だけではありません。

  1. スケーティングの質(SS): 鍵山選手や坂本選手に象徴される、一蹴りでリンクを端まで届くような伸びやかなスケーティング。これは、スピードに乗った状態から高難度ジャンプを跳ぶための土台となり、演技構成点(PCS)を大きく押し上げます。
  2. ペア競技の飛躍的進化: かつて日本の弱点とされたペアにおいて、三浦・木原組が「スロージャンプ」「ツイストリフト」で世界最高得点圏の技術を確立。これにより、団体戦におけるポイント配分で他国に引けを取らなくなりました。
  3. 高難度ジャンプの安定感: 佐藤選手が跳ぶ4回転ルッツや、鍵山選手の卓越した4回転サルコウ。これらを「確実に決める」実行力こそが、団体戦というプレッシャーのかかる場面で最大の武器となりました。

今大会のライバルとその結果

今大会の団体戦は、米国、イタリア、ジョージアなどとの激しいポイント争いとなりました。

熾烈を極めたライバルたち

  • アメリカ合衆国: 「4回転の神」イリア・マリニン選手を中心に、アイスダンスのチョック/ベイツ組など、全種目に穴がない最強のライバル。
  • イタリア: 開催国の声援を背に、ペアのコンティ/マッツィ組やアイスダンスのギニャール/ファブリ組が盤石の演技を披露。

運命の3日間

初日のショートプログラム(SP)とリズムダンスでは、坂本選手が1位(10pt)、鍵山選手がイリア・マリニン選手を抑えて1位(10pt)、りくりゅうも1位(10pt)と、日本が驚異的なロケットスタートを切り、世界を震撼させました。

しかし、後半のフリーでは米国の底力が爆発。アイスダンスで引き離される中、ペアの三浦・木原組が自己ベストを更新する155.55点を叩き出し、再び逆転の芽を作りました。最終種目の男子フリー、佐藤駿選手は自己ベストの194.86点という会心の演技で2位。僅か「1ポイント」差で米国に金メダルを譲りましたが、開催国イタリアを突き放しての銀メダル獲得は、日本の底力を証明する結果となりました。


メダル獲得の最大の要因:絆が生んだ「自己ベストの連鎖」

今回の銀メダル獲得、その最大の要因は「全カテゴリーでの隙のない貢献」と「チームの結束力」に他なりません。

以前の日本はシングル種目でポイントを稼ぎ、ペア・ダンスで耐えるという形でしたが、今大会ではペアが全種目中トップのポイントを稼ぎ出すなど、もはや弱点は存在しませんでした。また、自分の出番が終わった選手たちが、声を枯らして応援席(キス・アンド・クライ)から仲間を鼓舞する姿が印象的でした。

坂本選手が「仲間のために滑る方が、自分の時より力が湧いてくる」と語ったように、個人の限界を超える「チームの力」が、全員の自己ベスト更新や好演を引き出したのです。ミラノの夜空に掲げられた日の丸は、日本フィギュアスケートが「真の総合力」を手に入れた証と言えるでしょう。

おめでとう!フィギュア日本代表の皆さん!この銀メダルは、4年後のさらなる高み、そして明日から始まる個人種目への最高のプロローグです!

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