石川祐希選手は、イタリアのパワーバレー・ミラノ に所属しており、日本を代表する選手です。2021年から日本代表の主将を務め、エースとしての活躍も目が離せません。
バレーボール男子日本代表チームの愛称は、「龍神NIPPON」。平均身長が高い世界を相手にしても日本の得意とするデータバレーと選手個人個人の技術レベルの高さで互角に戦っています。バレーボールネーションズリーグ2023では、世界大会で46年ぶりとなる表彰台にのぼり、日本だけではなく世界からも注目されることになりました。
同大会では、石川選手がベストアウトサイドヒッターを受賞。さらに、個人の成績別ランキングでは、ベストスコアラーとベストアタッカー部門で1位、ベストレシーバー部門で2位、ベストサーバー部門で3位と計4部門でベスト3入りを達成しました。
そんなバレーボール界を代表する石川選手を擁する男子日本代表チーム。今後の国際大会での躍進に期待したいです!
本記事では、石川選手のスパイクとサーブに焦点を当てて紹介します。石川選手は世界の中では身長が小柄な方ですが、驚異のジャンプ力と身体能力がパフォーマンスの要となっています。石川選手のようなジャンプ力を出すためのコツについても紹介します!
石川祐希選手が繰り出す強烈なスパイクのコツ
石川選手はサーブだけではなく、強烈なスパイクも魅力の1つ。ブロックを交わすインナークロスは圧巻です。ここからは石川選手が実際に高校生へ指導している動画を元にスパイクを打つときに意識していることなどを解説します。
強くボールを叩くことが一番大切
威力のあるスパイクを打つためには、強くボールを叩くことが重要です。では、強くボールを叩くためにはどうしたらよいのか、見ていきましょう!
右肩の一番高いところでボールを捉える
ボールを強く叩くためには、自分の右肩(左利きの場合は左肩)の一番高いところでボールを捉えることがベスト。アップの時から意識して右肩の一番高いところでボールを叩くようにしましょう。
自分から打ちに行く
ボールは基本的に落ちてきますが、落ちてくるのを待って打つのではなく、ボールが落ちてくる間に自分から打ちに行くことが大切。自分からボールを打ちに行き、最後腹筋で少し締めることも意識しましょう。
ボールが落ちてくるのを待つと毎回打点がずれてしまうので、取りに行くポイントを作っておけば安定したスパイクを打つことができます。
先述したコツは、スパイクだけではなくサーブにも共通することなので、日頃のアップから取り入れることがおすすめです!
ボールに力を乗せるイメージ
ボールをミートするときにボールの下から打ちにいくのではなく、ネットの上からボールを落とすイメージで打ちに行くとボールに力が乗せやすくなります。
スパイクは強く長く打つ!
スパイクは、下に強く叩きつける事が大切と思いがちですが、石川選手の考えるスパイクは強く長く打つこと。下に打ち付けるスパイクは練習の中で取り入れても良いですが、魅せるだけのスパイクという認識を忘れずに持たなければなりません。
強く長いスパイクを打つときには、コートのエンドラインを目掛けて打ちます。日本代表チームの試合前の公式練習では、ストレートしか打てないため、エンドラインに向けてスパイク練習をしていることが確認できます。
ライトからスパイクを打つ練習の時には、わざと叩くような魅せるスパイクも取り入れることもあるそうです。この叩くスパイクはあくまでも魅せるためで、試合には意味のないスパイクと石川選手が学生たちに指導しています。
スパイクのコースはブロックを見て決める!
- ・2段トスの場合
この場合も強く長く打つことが理想。レフトから打つときはクロスのコートの角、ストレートのコートの角を狙います。 - ・ブロックが2枚の場合
インナーも打てる状況があれば選択肢の1つ。 - ・ブロックが3枚の場合
ストレートの角、クロスの角を狙います。インナーに打つと通過点が下がるので、ブロックに捕まるリスクが高くなってしまいます。そのため、インナーを抜くことはおすすめしませんが、点差や試合状況から判断してチャレンジすることは良いでしょう。
インナークロスを狙うにはジャンプ力が必要
試合の中で石川選手のインナークロスを目にすることは多いですよね。石川選手自身もインナークロスを得意としており、さらにジャンプ力もあるので成せる技と言えるでしょう。
ジャンプ力を最大化させるためには、助走がとても重要。助走をマックスで行わないと高さが出ないため、乱れないためにもボールを見てから助走することがポイントです。また、助走のスピードも落とさずに全力で行いましょう!
助走のスピードは調整する
トスが毎回決まった場所に決まった高さで来ることはありません。例えば、トスが近かったら自分が早く入らないと間に合いませんよね。一方でトスが割れてしまったら、少し待たないといけません。
このようにトスを見て判断し、助走のスピードやタイミングを調整することが大切です。
石川祐希選手がスパイクについて学生に指導している動画を紹介したこちらの記事もおすすめ。ぜひ参考にしてみてください。
注目の男子バレーボール 石川祐希選手が教えるスパイクの極意とは|日本代表 練習方法 コツ 基本
石川祐希選手の多彩なサーブ
スパイクの次はサーブについて解説します。打ち方の中には、スパイクと共通する部分もあるので、どちらも参考にすることがおすすめです!
ミスの本数を数える
サーブミスは、直接相手に得点を与えることとなり試合の勝敗に影響することもあります。そのため、石川選手は練習の時からサーブミスを何本したのかをカウントしているそうです。サーブミスだけではなく、よいサーブを何本連続で入れられているかも頭に入れておくと自然とミスも減るでしょう。
サーブはどこからでも打てるようにする
サーブを打つときには、どこの位置からでも、どこにでも打てるようにしておくことが理想。相手チームのどの選手にサーブを取らせるのか、どの選手には取らせないのかなどのコントロール力も含めてどこでも狙えるように練習しましょう!
コースにプラスしてショートサーブも身に付けておくと選択肢が増えて試合で活きるサーブになります。
サーブで一番大事なトスのコツ
サーブで一番大切なことはトスです。トスは、前方向を意識して上げるようにしましょう。
トスについては以下の記事で詳しい練習方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
いつも試合だと思って練習をする
当たり前なことではありますが、意外と流れ作業でサーブ練習をしてしまっている選手も多いのではないでしょうか。ただサーブの練習をするのではなく、どこを狙うのかを明確にしてからサーブを打つようにしましょう。
狙うと身体に力みが生まれて思うようにコントロールできなくなってしまうことがあります。この状態は試合で感じる感覚と似ているため、いかに練習でも試合のようなシチュエーションを作れるかが上達の秘訣です。
スパイクとサーブのコツについて紹介しました。すぐに上達することは難しいですが、地道に練習を重ねて試合で活躍できるように取り組みましょう!
石川祐希選手のこれからの活躍にも期待したいです!
それでは動画をご覧ください。