曲がるのは当然?
始めたばかりのゴルファーを悩ませるのがスライスではないでしょうか?
スライスの語源は、右利きの人がハムみたいなものを薄く切ると、右側に倒れこむことから右曲がりの軌道をスライスと呼ぶようになったようです。(諸説あり)
対して、フックは右手の人差し指で、泥棒を意味する鍵フックを示したものに由来します(こちらも諸説あり)
なぜ、スライスに悩む人が多いのか。
他でも触れていますが、シャフト延長線に打点がなく、ヘッドがオフセットしてついているためで、クラブをテーブルの上に置けば、自然とヘッドは下を向くように重力次第に振ると、重たいヘッドが下を向きます。
スイングを大分類すると、
1.静止位置の「アドレス」
2.クラブを後方に引き始める「テークバック」
3.クラブを上げ切り、ダウンスイングに入る「トップ・切り返し」
4.ボールを打ちにクラブを下ろす「ダウンスイング」
5.ボールにコンタクトをする「インパクト」
6.そしてフィニッシュに向かう「フォロー」
という6行程に大分類できます。
この中でフェースが下を向きやすい行程は、2-4の行程内、特に2-3の間でフェースが開いてしまうことが多いです。
テークバックでは、徐々にクラブに高さが出てきます。特に正面からみて、時計の9時の位置では、テーブルに置いたクラブのようにヘッドは真下を向きたがります。このままフェースを開いてしまうとクラブは右を向いたまま下りてきて右へ飛ぶようにインパクトを迎えます。
また、トップの位置でも同様にクラブは開きたがります。
このクラブの構造を念頭に置いてスイングを考えるだけで、スライスの対策は随分と容易になります。
具体的なスライス対策
クラブが開いていることに起因するスライスは、直すのは簡単です。クラブを閉じればよいのですから・・・
でも、それが分かっても思い通りにいかないのがゴルフです。
意識する点は、クラブの引き始め。テークバックの際、背中側に右手で引っ張ろうとするとテークバックの瞬間からフェースが開いてしまいます。できる限り、低く真っすぐ後ろへクラブを引きます。腕の力でクラブをヒョイっと持ち上げるのではなく、肩でしっかりと回してあげる意識です。
インサイドに引かないという意識になります。
インサイドに引き、インサイドから降りてくると、ヘッドは開いた状態で右向きに行くようにボールに当たります。当然スライスですし、ギア効果が入れば逆球も出ます。
テークバックの6時から9時までの間、常にフェースはボールの方を指しているように意識するだけでもフェースの閉じ癖がつくと思います。
「シャットに上げる」
等と言われますが、とにかくフェースが左に向くように上げていく。逆をオープンに上げるといいますが、うまくインパクト後に右手が左手を抜いていく感じがつかめないうちは、シャットに上げていくことを意識してみてください。
また、最近は低モーメントと言われるシャフトにできるだけ重心を近づけることで、フェースが開きにくいようなクラブや、フェースの向きを調整できるシャフトの付け根(ネック)もありますので、ご自身のスイングに合うクラブ等を探してみるのもゴルフの醍醐味の一つです。
ただ、ある程度、球は捕まえられる(スライスを抑えられる)ようにならないと、クラブも助けてくれません。