
2025年の日本シリーズが開幕し、「鷹か虎か」の頂上決戦が熱いです!
中でも、ドラフト会議でスタンフォード大学の佐々木麟太郎選手を1位指名し話題を呼んだ福岡ソフトバンクホークス。その中で勝敗の鍵を握る存在が、キューバ出身の左腕リバン・モイネロ投手です。
シリーズでは中継ぎ・抑え・先発とフレキシブルに起用され、今季もまさに“無双状態”のピッチングを続けています。
モイネロの軌跡 ― 育成入団から球界屈指のエースへ
モイネロ投手は2017年5月に育成選手としてホークスに入団。わずか1カ月後には支配下登録を勝ち取り、1年目から34試合登板・防御率2.52という驚異の成績を残しました。
その後もリリーフとしてチームを支え、2020年には自己最多の40ホールドポイントを記録し、最優秀中継ぎ投手に輝きました。2023年には防御率0.98という圧巻の数字をマーク。2024年からは先発に転向し、ブルペンの柱からローテーションの柱へと見事に進化を遂げています。
驚異の“カーブ” ― 平均60.6cmの落差が生む魔球
モイネロ投手の代名詞といえば、そのキレ味鋭いカーブです。
NPB平均の縦変化量が約33.8cmに対し、モイネロ投手は平均60.6cmという驚異の落差を記録。打者からすると、まるで地面に吸い込まれるかのように沈み込む軌道です。
キューバ出身の投手らしく、幼少期から変化球を操る文化に囲まれて育ったことが、この独特の“曲げ方”を生んでいます。
落差の秘密 ― 回転数とリリースポイントにあった
モイネロ投手のカーブは、平均回転数2985rpm(1分間あたり)と、NPB平均(2459rpm)を500回転以上も上回ります。ホームプレートまでの0.5秒間で、実に25回転。平均より5回転も多く回るため、軌道がより鋭く沈むのです。
この高回転を生み出す秘密は、指の密着度と手首の角度。
親指から人差し指までボールに深くフィットさせ、手首を立てたままリリース。さらに、肘を高く上げて投げることで、リリースポイントはNPB平均の168cmに対し、モイネロ投手は188cm。高い位置から投げ下ろすため、打者には強烈な角度が生まれます。
日本シリーズの鍵を握る“万能左腕”
故障を乗り越え、リリーフから先発へと役割を変えながらも、モイネロ投手は常に結果を残してきました。彼の投球は、単なるスピードや変化量だけでなく、体の使い方と理論的な理解によって支えられています。
日本シリーズの大舞台でも、モイネロ投手の魔球カーブに期待しましょう!





