
読売ジャイアンツの主砲・岡本和真選手のメジャー移籍が、国内外で大きな話題となっています。2026年シーズンからMLBへ挑戦する見込みで、球界屈指のスラッガーが世界最高峰の舞台に立つ日も現実味を帯びてきました。
そんな岡本選手が、冬場に特に大切にしているのが「自分のスイングと向き合うこと」。そしてそのアプローチの中でも特徴的なのが、テニスラケットを使った“面でとらえる”打撃練習 です。
“面でとらえる”感覚を育てるテニスラケット練習
岡本選手がオフシーズンに取り入れているのは、一見すると野球とは関係のなさそうなテニスラケットを使った打撃練習です。目的はただ一つ、ボールを「面」で正確にとらえる感覚を磨くこと。
練習の手順は以下の通りです。
- テニスラケットを 右手一本 で持つ
- 軽くトスを上げてもらい、それをラケットで捉える
- スイングは内転筋(内もも)から動かすイメージで行い、腕だけで振らない
この練習の最大の特徴は、詰まってもOK という点です。
バットで練習する際には“芯に当てたい”気持ちが強く出ますが、ラケットなら多少ずれても打てるため、スイング軌道そのものに意識を向けやすくなるのです。
さらに、ラケットに“しっかり面で当たった”際には、「高く、はっきりした音」 が鳴ります。
音でスイングの精度を確認できることは技術的にも非常に理にかなっています。ボールを面でとらえられるほどエネルギーが効率よく伝わり、実戦でのミート率向上にも繋がります。
ラケットで感覚をつかんでからバットへ移行
ラケットで“面の感覚”をつかんだ後は、バットを使ったティーバッティングへ移行します。
ここで重要なのは、ラケットの感覚をそのままバットに置き換えること。
バットの芯という狭い点を狙うのではなく、「バットの面全体でボールの軌道に合わせる」というイメージが身につくため、ミート力・コンタクト率の改善に繋がります。
また、腕主導ではなく体幹主導のスイングが自然と身につき、強い打球に必要な“力の伝達効率”も上がります。
冬場はフォーム改革に最適な時期
冬は反復練習ができる最も大事な時期です。試合のないオフシーズンだからこそ、新しい動きを身体に定着させることができ、翌シーズンの成長にも直結します。
- ラケット→バットの順で練習する流れが理想
- 毎回のスイングの“質”を音や軌道で確認
- 試合ではできない動きを冬に仕込んでおく
このように、冬場にしかできないアプローチを積極的に取り入れているのが岡本選手の強みです。
メジャー挑戦を見据えた技術的進化
MLBの投手は球速・変化量ともにNPB以上。
対応には「ミートの正確性」と「打球効率の高さ」が必須です。
岡本選手が磨く“面でとらえる能力”は、メジャーの平均156キロのフォーシームや鋭いスライダーに対して非常に有効な武器となります。
強烈なスイングスピードを持つ岡本選手が、正確にボールを捉える技術を身につければ、メジャーでもクリーンナップを打てる可能性は十分にあります。
岡本和真選手は、単にパワーだけではなく、技術の本質を追求するスラッガーです。
テニスラケットを使った練習という一見意外な取り組みも、打撃の根幹である“面でとらえる力”を磨くための理論的なアプローチです。
2026年から始まるメジャー挑戦に向けて、岡本選手の成長と同行に注目したいです!





