トレーニングをした後、どのような服装で過ごしますか?身体が火照り冷水シャワーを浴びたり、サウナに入り、水風呂に入ったりする人もいるかと思います。そうでない人もジムに来た時よりも薄着で帰ることが多いのではないでしょうか。何気ないその行動が実は筋肥大を阻害してしまうかもしれません。
筋トレ後に身体を冷やすと筋肉はどうなる?
トレーニング後の冷水浴によって筋肉はどう変化するのか調査が行われました。冷水浴を行ったグループでは、速筋繊維であるタイプⅡ繊維の横断面積が若干減少、タンパク質の分解酵素の量は大幅に増加していました。つまり、トレーニング後に身体を冷やすと分解酵素が増え、筋肉が大きくなりにくくなり、トレーニングの効果を激減させるというわけです。
筋肉の発達には温度管理が大切
筋肉が成長するメカニズムには軽微な炎症をトレーニングによって筋肉に引き起こし、回復する過程で筋肉がデカく強くなるというメカニズムがあります。
トレーニング後に身体を冷やすことでこの軽い炎症を抑制することに繋がるので、筋肥大率が減少します。かつ、トレーニング後だけでなく、トレーニング中に薄着をして身体を冷やすことも避ける必要があり、筋肉の温度が高くなればなるほど収縮速度もそれに伴って早くなることがわかっています。つまり、トレーニング中にタンクトップや薄着でいると折角、温まった筋肉が冷えてしまい筋力の低下、怪我のリスク増大、筋代謝の低下に繋がってしまいます。
アイシングのメリット
冷水浴が全てマイナスに働くわけではありません。アイシングのメリットとしては筋肉痛の発生予防と高強度の運動の神経疲労回復が促進されます。また、スプリント運動には神経筋機能の回復速度向上が認められています。
正しいアイシングのやり方としては、筋肉自体を冷やすのではなく、関節を冷やすことが重要になります。ベンチプレスで大胸筋を鍛えた場合も大胸筋を冷やすのではなく、肩関節を冷やすことで筋肥大率の悪影響を抑えながら、筋肉痛の予防、疲労感の軽減になる可能性があります。
冷却は10°~15°で10~15分行うようにしましょう。おすすめは「氷嚢」です。
海外のアスリートはアイスバス等をよく利用している印象がありますが、連戦の疲労を残さないために意識していることだと思います。筋肥大のため、筋肉を見せつけたい気持ちを抑えて筋肉の温度管理をしましょう。それが周りと差をつけるチャンスです!