テレビなどの情報では果物は健康に良く、若返り作用があると言われますが、あくまでも適量を摂取した場合のみです。ダイエット中のスイーツ代わりとしても大活躍する果物ですが、果物に含まれる果糖がもたらす影響、筋肉にもたらす影響、正しい果物の摂取量や筋肉にとってベストな果物をお伝えしていきます。
果物を食べすぎると筋肉はどうなるのか
果物に含まれている果糖はそのほとんどが肝臓で代謝されるため筋力トレーニングのエネルギーとしては使われにくく、果糖を摂取しすぎることで肝臓での処理が追いつかなくなり肝臓にダメージを与え脂肪が蓄積し脂肪肝になるリスクが明らかになっています。また、非アルコール性脂肪肝の発症リスクを大幅に上げる可能性やそれによる腸内細菌の悪性変異をもたらすことが明らかになっています。
果糖はアンチエイジングの天敵であり、DNAにダメージを与えるAGEを作り出す能力がブドウ糖の7倍もあることがわかっています。つまり、何も考えずに「ダイエットにいいから」「アンチエイジングにいいから」という情報に踊らされて毎日果物を炭水化物の代わりに摂取することは、肝機能を低下させ、心血管リスクの増大、身体の老化を促進させると言うわけです。
特に果糖は、糖質と違い筋肉に蓄えることができませんので筋トレをして入る人は果物だけのエネルギー補給はとても注意が必要です。必ず炭水化物の摂取と併用して行うようにしましょう。
正しい果物の摂取量&オススメの果物
アメリカ心臓協会のガイドラインからは1日の加糖の摂取上限量として、男性役36g、女性約25gとされています。WHOのガイドラインでは総摂取カロリーの10%未満にすることが望ましいと言う提言がされています。
基本的に日本人のみを対象にしたデータはありませんので、個人差はありますが、加糖の摂取量は15〜25gまでが適量と考えられます。
特に気をつけるべき果物はりんごです。りんごは1個250gなので摂取上限量になってしまう恐れがあります。筋肉のため、身体のためにオススメなのがバナナとブルーベリーになります。
バナナはGI値が55と低くインスリンの上昇を抑えることができますのでタンパク質合成を維持しながら余計な脂質の吸収を予防することができます。また、電解質が豊富に含まれておりカリウム、カルシウム、ナトリウムをはじめとした電解質は筋肉を収縮させる上でなくてはならない存在です。また、果糖とブドウ糖の割合が他の果物と比べて格段に良いと言う特徴もあります。
バナナは栄養素が豊富なだけでなく、減量期に残りやすい疲労感を軽減する作用もありますし、筋分解の原因になる慢性炎症も予防してくれます。
ブルーベリーは炎症値の観点で見ると最強のフルーツと言えます。炎症値を下げるだけでなくDNAのダメージを修復すると言うデータも出ています。その他にも記憶力を良くしたり、血流を良くしたりとメリットしかありません。ブルーベリーは毎日摂取するようにしましょう。
ダイエット中は時期的なものもありますが、個人的にアイスが食べたくなります。そんな時は冷凍のブルーベリーと冷凍バナナをアイス代わりに食べます。カロリー的にも栄養的にもメンタル的にもダイエット中に相性の良い食材なので皆さんも是非食べてください。