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体脂肪を分解せよ!分解と燃焼のメカニズムを詳しく解説|分解 燃焼 脂肪酸 グリセロール インスリン 

体脂肪を分解せよ!分解と燃焼のメカニズムを詳しく解説|分解 燃焼 脂肪酸 グリセロール インスリン 

「体脂肪が気になる」

誰しも一度は感じたことがあるのではないでしょうか。効率的に体脂肪を分解させて落とす方法はボディメイクコンテストを目指す人はもちろん、それ以外の人でも知りたい情報だと思いますので、今回は体脂肪を分解するために必要なことについて説明していきます。

体脂肪は一年中いつでもやる気があれば、落とすことは可能です。これを見たら、次はあなたの体脂肪を落としていきましょう。

脂肪燃焼のメカニズム

まずは脂肪燃焼、分解のメカニズムについて説明します。

どんな事柄でも結果には原因があります。この原因、理由というのを知るというのは非常に重要なことで、痩せた時の理由がわかればいつでも痩せることができますし、応用をきかせることができます。また、太った理由がわかれば、太らないようにすることもできます。

つまり、原因を知ることができれば、原因を潰すことでなりたい身体になれますし、なりたくない身体にならないこともできます。理想の身体で健康的に生きていくためにはこの原因と結果の両方を知ることが重要です。

メカニズムと聞くと難しく感じるかと思いますが、特別難しいわけではありません。なるべく簡単にここからは3つの項目に分けて説明していきます。

1.脂肪とは

なぜ脂肪はつくのか?脂肪がつくと太ります。正直、太るほど不要なものがなぜつくのか不思議に思う人もいると思います。脂肪は簡単に考えるとエネルギーの予備タンクです。

人間は食事からカロリーを摂っていますが、1日の消費カロリーが2,000kcalで、2,000kcal摂取したとしても収支は0となります。空の状態です。極端にいうと体温の調整など人としての生活ができず、生きることができなくなってしまいます。

ではどこからそのエネルギーがくるのかといったら貯蔵しているエネルギーが使われます。糖質であればグリコーゲンとして貯蔵され、たんぱく質であれば筋肉として貯蔵されます。筋分解を起こし使用されることがありますが、これは避けたいですね。

それと中性脂肪もエネルギーとして使われます。グリコーゲンは簡単に消費されてしまいますし、たんぱく質も筋分解が起こりすぎると健康的に生活することは難しくなりますし、基礎代謝も落ちてしまいます。

糖質、たんぱく質は1gあたり4kcal、脂質は9kcalとわかるように脂質は大きなエネルギーになります。なので脂肪が蓄積すると長く生存することはできるでしょう。

脂肪は蓄積されますし、本来は悪いものでは無く、必要なものといえます。この世に脂肪0%という人は存在していません。

2.脂肪燃焼のメカニズム

単純に考えると、脂肪は分解して脂肪酸とグリセロールになります。脂肪酸が血中に流れて、身体の細胞に入りエネルギーとして消費されます。ただし、なにもしなくても脂肪酸が血中に送り込まれるわけではなく、脂肪酸を血中に送り込む必要があります。

例えば寒いと感じたら体温を上げる必要があるので、その時に糖質等のエネルギーがなかったら脂肪酸を送り込み脂肪をエネルギーとして体温を上げる仕組みです。逆に暑い時も汗をかいたりしてエネルギー消費をしますし、トレーニング、運動時も消費します。

つまり、細胞がエネルギーを必要としているタイミングで脂肪が脂肪酸とグリセロールに分解されて、脂肪酸が血中に飛び出していけば必要とされる細胞で、脂肪酸がエネルギーとして使用されて消費していくということです。なのでまずは、脂肪酸とグリセロールに分解しないといけません。

しっかりと効率よく脂肪燃焼をするにはこのメカニズムを知り、なぜ、どこで、どうしたら脂肪が消費されるかということを理解しましょう。

「脂肪を分解する」というところは脂肪を分解する必要がないと分解が起こりません。つまりエネルギーが枯渇していないといけません。人間は基本的に糖質で動いています。糖質がメインのエネルギーです。糖質がある限りは脂肪は必要なくなります。

ケトジェニックダイエットは、糖がメインから脂肪がメインのエネルギーにシフトチェンジしている仕組みです。なので脂質がどんどん消費されていきます。その切り替えは、糖が無くなるとシフトチェンジを起こします。つまり最初、脂肪が分解してエネルギーとして消費されるための第一条件としては糖が無くなることです。

第二条件の血中に飛び出し細胞として使用されるというところは、使用される必要がないといけないわけなので、エネルギーとして脂肪を使わなきゃいけない、消費することで脂肪が燃焼されていく必要性を作らないといけません。

体温調整や活動・運動することでエネルギーを必要とさせる、あとは、身体のエネルギーを枯渇させる、空腹状態を作ることも方法の一つです。

糖質が無く、脂質をメインのエネルギーにしなければいけないというタイミングにさせ、エネルギーを使う必要性がある状況を作ることが重要です。基本的に脂肪は消費された後は水と二酸化炭素になって排出されます。

3.脂肪燃焼しないパターン

脂肪の燃焼がしにくいパターンを紹介していきます。

まずは、オーバーカロリーです。当たり前ですが消費カロリーよりも多く摂取していたら、蓄えている脂肪を使うタイミングがありません。オーバーカロリーの場合、確実にケトーシスの状態であっても脂肪は分解されず脂肪燃焼は起こりません。

次に、基礎代謝以下のカロリー摂取です。カロリーを摂らな過ぎても脂肪は燃焼しません。なぜかというと食事でのエネルギーが少量しかない場合、その限りあるエネルギーを何とか使用し、なるべく長く生存しようとします。

基礎代謝以下まで落としてしまうと生存が厳しくなってくるのでそれ以上の消費をしなくなります。なので全く食べていないのに苦しいのになぜか痩せないという現象になります。

次は、糖質の摂取量が多いパターンです。オーバーカロリーと同じですが糖質を摂りすぎると脂肪燃焼は非常に難しくなります。糖質をメインとしたエネルギー消費から、脂質をメインにしなければ燃焼は起こりません。ローファットダイエットの場合は最終的にカロリーが足りなくなるので糖質は無くなるように設定されます。糖が枯渇してから燃焼が始まります。

次に、脂質の摂取が少なすぎるパターンです。本来、脂質を燃やしてエネルギーにしていくという状態に切り替わっていましたが、普段糖質メインで消費していると脂肪をエネルギーにすることに慣れていません。なので適性量の脂肪を摂取して普段からエネルギーとして消費させていく必要があります。脂質が少なすぎても脂肪燃焼がしにくくなります。

最後に、たんぱく質の摂取量が少なすぎるパターンです。たんぱく質が少ないとたんぱく質を分解してどんどん筋肉が消費されてしまう状態になります。脂肪燃焼よりも筋肉を燃焼してしまい代謝が悪くなってしまいます。そうなると体重は落ちると思いますが見た目は貧相になってしまいます。代謝が落ちると脂肪燃焼もしにくくなってしまいます。

参照元:【脂肪燃焼】99.9%燃えて落ちる!脂肪燃焼メカニズムであなたの贅肉を燃やす!

もっと詳しい脂肪分解のメカニズム

先ほどまでは簡単に説明してきました。ここからはもっと詳しく説明します。難しくなると思いますが興味があればぜひご覧ください。

脂肪燃焼には2つの工程があります。先ほども説明しましたが、正確には脂肪細胞があり、脂肪細胞を1度分解して、燃焼するという2つの工程が必要です。

1つの脂肪細胞を見ていくと、脂肪細胞は中は脂ですが周りはペリリピンというたんぱく質で膜のように覆われています。このなかの中性脂肪を分解してくれるHSL(感受性リパーゼ)という酵素があります。普段は膜を張り、感受性リパーゼとの接触を防いでいます。

脳からの脂肪細胞の分解の指令が出るとペリリピンが分解され、感受性リパーゼが中性脂肪にくっき分解されます。そのきっかけとなるグルカゴンというホルモンがあり、これはお腹が減った時にでるホルモンだと思ってください。

血糖値が下がっているということはエネルギー不足の状態なので、蓄えている脂肪を分解してエネルギーとして回さないといけません。その指令を出すのが、グルカゴンです。

中性脂肪は脂肪酸とグリセロールに分解されます。脂肪酸は筋肉や身体のいたるところで燃焼されますが、グリセロールは肝臓でしか燃焼されません。

運動をしているときは脂肪の分解にブーストがかかります。その時にグルカゴン以外のカテコールアミン、ノルアドレナリン、アドレナリンや成長ホルモンなど色々なホルモンが分泌されて脂肪細胞を分解し、血中に送り込んでくれます。

これらの脂肪を分解してくれる物質を抑制するホルモンがインスリンです。血糖値が上がるというのは脂肪細胞を合成させていく働きが強いので、分解させる働きの作用を抑えられるようになってしまいます。

空腹時に運動をするとグルカゴンが自然と分泌されます。そして脂肪を分解させるホルモンが沢山出るので、空腹時の運動は今ある脂肪細胞を分解する作用があります。それに対して食後の運動というのはインスリンが分泌されるので脂肪細胞が合成されていきますが、その合成を防ぐ働きがあります。

食事の前と後の運動では同じ脂肪の燃焼でも役割が違ってきます。

まとめると、脂肪の分解にはグルカゴンやカテコールアミン、アドレナリン、ノルアドレナリン、成長ホルモン等が働きます。その中でも、お腹が空いた時にでる「グルカゴン」というホルモンがきっかけを与え、これを防ぐのが脂肪を合成させるインスリンというホルモンが食後に分泌されます。

なので、食事の前、空腹時の運動というのは「今ある脂肪の分解」をグルカゴン等のホルモンで燃焼に持っていきます。それに対して、食後の運動はインスリンが出ているので脂肪の合成を防ぐ働きになり、今ある脂肪の分解の働きは弱くなります。

参照元:脂肪の分解のメカニズム!を大紹介します!!!

脂肪分解・燃焼を助けるサプリメント

ここからは減量効果を高める脂肪燃焼向けのサプリメントについて説明していきます。ただし、飲むだけで脂肪燃焼されるサプリメントではありません。一日の摂取量を守り、運動と正しい食生活をしサプリメントの摂取を継続することで効率的に脂肪の燃焼を促進してくれます。

1.ビタミンB群

ビタミンB群が不足すると脂肪、糖質、たんぱく質の代謝が進まず、体内に蓄積されてしまいます。詳しくは、ビタミンB2は脂質の燃焼を促進、ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換、ビタミンB6、ビタミンB12はたんぱく質をアミノ酸へ分解し体内に摂り入れ活用します。

2.α-リポ酸

α-リポ酸は、糖質からのエネルギー産生に必要な成分です。新陳代謝を高め、脂肪燃焼を促進し、ビタミンCやビタミンEの400倍の高い抗酸化作用があり、水銀等の有害重金属を体外へ排出するデトックス作用もあります。

3.CLA(共益リノール酸)

CLAは、脂肪を分解する酵素を活性化し、脂肪を燃えやすくする働きがあります。脂肪燃焼効果の他に体脂肪を効率よくエネルギーに変えて筋肉を増強、増加させ、さらには動脈硬化を予防してくれます。

4.L‐カルニチン

L-カルニチンは、脂肪酸を運搬する働きを持っていて他の栄養素では代替することはできません。脂質の代謝に必要不可欠な栄養素であり、疲労感を和らげる効果があります。CLAと一緒に摂取することで脂肪燃焼効果を上げてくれます。

5.カフェイン

カフェインは、脂肪分解酵素を活性化し覚醒作用、血管拡張作用、興奮作用、利尿作用などがあります。特に運動中の脂肪燃焼を促進し、集中力を高めてくれます。さらにグリコーゲンの枯渇を予防してくれ、疲労軽減し運動の持続時間を延長する効果もあります。

脂肪の分解についての仕組みがわかりましたか?これらを知らないとただ運動をしたり、食事の量を減らすだけなどの無意味な行動になってしまいますね。これらのメカニズムを参考に正しく継続することができればある程度の除脂肪は可能です。サプリメントも上手に活用しながらぜひ自身の脂肪の分解と燃焼に取り組んでみてください。

ABOUT THE AUTHOR

パーソナルトレーナー横關裕二
国士舘大学体育学部卒業後、消防官として勤務する傍らボディビル競技を始める。トレーニングによる自身の成功体験からより多くの人へトレーニングの成功体験を伝えるためパーソナルトレーナーへ転身。
得意分野はボディメイク、ダイエット指導

ボディビル競技での入賞実績多数▼
2023年関東クラシックフィジーク選手権
オーバーオール優勝
2023年日本クラシックフィジーク選手権
175cm以下級 準優勝
クライアント様も入賞実績多数有り。

現役の競技者の為、常にアップデートされた自身の経験を活かした指導で最短での目標達成へのサポートをしている。
ライトなダイエットからコンテスト競技者まで年代は20代から60代まで幅広く対応。
ボディビル競技での日本代表として国際大会への出場を目指し日々トレーニングに励んでいる。
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