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MLBで話題沸騰「魚雷バット」とは?ヤンキース本塁打量産の裏にある最先端の改造技術|バレル率 バットの重心 大谷翔平 村上宗隆

MLBで話題沸騰「魚雷バット」とは?ヤンキース本塁打量産の裏にある最先端の改造技術|バレル率 バットの重心 大谷翔平 村上宗隆

MLBで注目を集めている“魚雷(トルピード)バット”。ニューヨーク・ヤンキースが1試合9本塁打という球団記録タイの大爆発を見せた背景には、この革新的なバットの存在があると話題に。

高校野球での低反発バット、NPBでの牛骨バット解禁など、バットの進化が進む中、MLB発の最先端改造バット「魚雷バット」が注目を集めています。果たしてその仕組みと効果とは?詳しくご紹介します!

魚雷バットとは?

魚雷バットとは、マサチューセッツ工科大学出身の元物理学者であるヤンキースの分析官が、若手選手アンソニー・ボルピー選手の打撃分析から開発したバット。

彼のスイングは、ほぼすべてのボールをバットの“ラベル”と呼ばれる芯の少し下で打っていたことが分かり、その位置に最も硬い木材を集めた構造に改良しました。これにより「バレル率(最適打撃角で芯に当たる確率)」が向上し、ミスショットが減る効果があるとされています。

形状はMLBの規格(長さ42インチ、直径2.61インチ以内)に収まっており、ルール違反ではないことがMLB側からも正式に確認されています。

形状と特性:日本製バットとの比較

魚雷バットは、芯の位置が通常より手元側にあるのが大きな特徴。そのため、やや詰まり気味の打球が多い選手には相性が良い可能性があります。この形状は、日本のバットメーカーSSKが展開する「スカイビート」にも似ているとされており、日本球界への導入も今後期待されています!

バットには重心位置によって「カウンターバランス(短距離打者向け)」「ミドルバランス(中距離向け)」「トップバランス(長距離打者向け)」の3タイプがありますが、魚雷バットの芯は手元側に重心を置いたバランスとなっています。

使用する選手・しない選手

ヤンキースのホームラン量産の立役者として注目されている魚雷バットですが、すべての選手が使っているわけではありません。例えば、チームの主砲であるアーロン・ジャッジ選手は使用していません。その理由は、バットのバランスが変わることで打撃感覚が変化し、合わない選手もいるためです。

同様に、「大谷翔平選手がこのバットを使ったら?」という声もありますが、大谷選手は常に芯よりやや先端側で捉えるタイプのため、魚雷バットの特性とはマッチしにくいと考えられています。

大谷翔平選手の“超人仕様バット”

大谷翔平選手は2025年シーズンから35インチ(約89cm)というMLBでも最長クラスのバットを使用しており、昨季の34.5インチからさらに進化。バットの芯をトップに合わせることで、長打力を最大限に発揮しています。これはまさに“超人仕様”!大谷選手の長打力はバットの長さとバランスが規格外と言えるでしょう!

日本球界でも変化が?

今季、日本の村上宗隆選手(ヤクルト)や岡本和真選手(巨人)が、大谷選手と同じチャンドラー社製バットを試していることが報じられています。これはMLB仕様の堅さや打感、重心位置を体験し、将来的なメジャー挑戦も視野に入れた選択とも言えるでしょう。

最先端の技術が詰まった魚雷バット。打撃理論の進化が、バットの進化にも繋がっている今、野球の常識がまた一つ変わろうとしています!

参照元:【最前線】大谷翔平がNPBに与える打撃革命!! “魚雷バット”でヤンキースが大量得点!! これって本当に反則じゃない!?

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後藤諒子
野球歴16年、ソフトボール歴6年。
経歴▼
全日本大学女子野球選手権大会:準優勝
全国高等学校女子ソフトボール選抜大会:出場
国民体育大会ソフトボール群馬県代表
野球の現役時代は1番ショート、ソフトボールでは1番セカンドを担っていました。好きな野球選手は、アライバの井端弘和選手です!指導者として子どもたちに野球の魅力を伝えるため、未就学児や小学生向けの野球教室に携わらせていただいていました。中学・高校の保健体育の教員免許も取得。現在は1児の母として女子野球や草野球に参加している。
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