100キロを超える猛者が8対8で向かい合い、力比べをします。相手の息づかいが聞こえる距離で感じるプレッシャーは選手しかわからないものです。力と力のぶつかり合いで試合を優勢に進めるためにも、負けられないスクラム。
日本代表の垣永真之介選手は東京サントリーサンゴリアスで活躍する180cm115kgのFWの選手です。今回は垣永真之介選手が解説する動画を元に、世界で通用するスクラムの技術について詳しく解説していきます。
相手より先にセットして優位なポジショニングを
スクラムは組む前に9割方決まると思ってください。
クラウチした時点で相手に圧力をかけるように、先にセットして強い姿勢を作っておきます。相手の研究も大切ですが、自分がいかに強い姿勢を発揮するかがスクラムでは一番大切だと考えておきましょう。
相手からのアングルに対しては、脇をあげないようにして対処します。脇を上げると力が入りづらい事はもちろん、胸が開いて内側に入りやすくなってしまいます。バインドの時点から脇を締めて相手を掴むようにしましょう。
グルジアの選手が使う必殺技
それでもスクラムを組んでアングルに対処出来なかった場合はどうすれば良いのでしょうか?
常時使うスキルではないですが、グルジアの代表選手はアングルで入ってくる相手チームに対して首を外方向に回旋して内側に入れないようにしています。頭の方向に力のベクトルが向くため、相手の頭の向きを抑えて力を逃す方法です。
実際試合では使う場面が少ないかもしれませんが、こういう引き出しもあるといざという時に対処出来ます。
HO、LO、FLみんなの力で立ち向かう
相手とのパワーバランスで、PRの選手のお尻が外を向いて間を割られて負けそうになる場面が出てきます。その事態を避けるために、FLの選手にPRのお尻が流れないように留めてもらうようにお願いします。そうする事で、力を相手に効率よく伝えるポジションをキープする事が出来ます。
自分だけで組む意識ではなく、HO、LO、PR全員で自分が力を発揮しやすいポジションを作ることが勝てるスクラムの考え方です。
それでは動画をご覧ください。