アジア男子バレーボール選手権大会2023がはじまり、日本男子代表チーム「龍神NIPPON」が、予選リーグでタイとウズベキスタンにストレートで勝利しました。パリオリンピック予選となるワールドカップの前哨戦として、この大会で最終調整が行われます。FIVB パリ五輪予選 ワールドカップバレー2023は9月に開催され、日本代表チームの活躍が期待されています。
本記事では、日本男子代表チームのセッターである関田誠大選手の多彩なトスワークについてご紹介します。ネーションズリーグで、日本代表チームが銅メダルを獲得し、世界大会で46年ぶりとなる表彰台にのぼった時も関田選手のトスワークが光りました。
はじめに、関田選手のトスワークをご覧ください。
【ミドル攻め】関田誠大「使い分けが絶妙なトスワーク」【バレーボールネーションズリーグ2023】日本 vs キューバ // 解説 浅野博亮
ミドルブロッカーを活かしたクイックを中心としたトスワーク
関田選手は、ミドルブロッカーを活かしたクイックを中心としたトスワークの組み立てが特徴的です。ネーションズリーグでもミドルブロッカーの山内晶大選手がクイックで得点を決める場面が何度もありました。トスを上げる前に、相手ブロッカーの位置を確認しスパイカーとアイコンタクトを取り、正確にトスを上げるプレーは日本男子代表チームに欠かせない武器となっているのです。
日本男子代表チームは、世界のトップレベルのチームに比べると身長が低いです。しかし、関田選手のミドルブロッカーの攻撃を使い、そこに後衛中央からのパイプも絡めた攻撃は、高さで勝る相手チームに対しても複数から同時に仕掛けられ、効果的でした。関田選手が組み立てる攻撃は、センターラインを意識させつつもどこからでも攻撃ができる状況を作り出しており、相手を翻弄させています。
関田選手はトスワークだけではなく、ハイブリッドサーブも効果を発揮しました。ハイブリッドサーブとは、「ジャンプサーブ」と「ジャンプフローターサーブ」を状況次第で打ち分けるサーブで、フォームでは判断しづらく、実際にバレー界でも数年前からトレンドとなっているサーブです。関田選手のサーブは、相手の弱点を狙うだけではなく、攻撃に繋げにくい前後に揺さぶるサーブで連続得点を重ねる場面も多く、トスワークに加えてサーブも光ります。
多彩なトスワークと相手の攻撃を崩すサーブ、その他にもレシーブへの反応が早くミスも少ないプレイヤーである関田選手の活躍を今後も注目しましょう。攻撃パターンを増やしたいチームやセッターの選手は、関田選手のトスワークを参考にしてみてください。