
センバツ高校野球2025に、沖縄から注目のチームが登場します。それが「エナジックスポーツ高等学院」。創部わずか3年で選抜大会出場を決め、その急成長ぶりは全国でも大きな話題となっています。
漫画・メジャーの名門校にちなみ、「リアル海堂」とも称されるこの新鋭校は、どのようなチームなのか。神谷嘉宗監督の独自の指導法や選手たちの特徴を詳しく解説します!
「リアル海堂」誕生!エナジックスポーツ高等学院とは?
エナジックスポーツ高等学院は、2021年に沖縄県名護市瀬嵩の旧久志小学校跡地に開校した通信制高校です。2022年4月に硬式野球部が発足し、わずか3年でセンバツ出場を果たしました。
2024年4月からは全日制も併設され、全校生徒数は68人(2025年1月時点)と小規模ながらも、全国レベルの強豪へと成長。沖縄の高校野球界では、エナジックスポーツをはじめ、KBC、日本ウェルネス沖縄など、カタカナ・アルファベット表記の高校がベスト4入りし、新たな流れを生み出しています。
沖縄の高校野球を牽引する新勢力
エナジックスポーツ高等学院は、沖縄出身の選手を中心に構成され、全寮制で39人の部員が全国を目指して練習に励んでいます。2024年のドラフト会議では、捕手の龍山暖選手が西武に6位指名されるなど、すでにプロへの道も開かれています。
沖縄の高校野球はこれまで、興南や沖縄尚学といった名門が全国大会で活躍してきましたが、新たに「リアル海堂」と呼ばれるこのチームが、その歴史に名を刻むか注目されています。
神谷嘉宗監督の「ノーサイン野球」と機動力戦略
エナジックスポーツ高等学院の大きな特徴は、神谷嘉宗監督の指導方針にあります。神谷監督は、都城東(宮崎)を皮切りに、沖縄では八重山、前原、中部商業、浦添商業、美里工業といった高校を指導し、2008年には浦添商業を夏の甲子園ベスト4に導いた名将。その神谷監督が取り入れているのが、一切サインを出さない「ノーサイン野球」です。
選手たちは試合中、自らの判断でエンドランやスクイズ、盗塁を仕掛けます。「機動力は弱者の戦法」と語る神谷監督の指導のもと、エナジックスポーツは常に次の塁を狙い、相手チームを揺さぶる野球を展開。選手が考える力を養い、自立したプレーができるようになることで、全国でも通用するチームへと成長を遂げています。
創部3年でセンバツ出場を決めたエナジックスポーツ高等学院は、沖縄の高校野球界に新たな風を吹き込んでいます。神谷嘉宗監督の「ノーサイン野球」と機動力を生かした戦術が、全国大会でどこまで通用するのか。沖縄からの新勢力が旋風を巻き起こすか、センバツ2025の戦いに注目が集まります!