今回の記事は肩・肘のケアについてです。
最近、トレーニング業界では『筋膜』という言葉が流行しています。
まずは筋膜について理解しておきましょう。
人間の筋肉、骨、内臓など全身はFascia(ファシア)と呼ばれる組織に包まれています。日本ではこのFascia(ファシア)を筋膜と呼んでいます。
筋膜と呼ぶと筋だけを包む膜と思われがちですが実際は全身を包んでいることがポイントです。
筋膜はピッチングやトレーニングなど身体にストレスを与える動きを反復することにより硬くなってしまいます。筋膜は硬くなることで他の部位にも影響を与えます。ピッチング後は前腕の筋膜が硬くなりやすく、その影響として肩の可動域制限を作ってしまいます。つまり、肩の可動域を広げるには肩の筋肉のケアだけではなく、前腕の筋膜のケアも必要ということです。
では、どのようにケアを行えばいいのでしょうか。
治療院でも筋膜のケアを行ったり、筋膜をケアするアイテムを使うトレーナーの方は増えてきていますが、実際に選手の声を聞くと
「治療院に行く時間とお金がない」
「チームに専属のトレーナーがいない」
という意見が多いです。
そこで今回の記事では低コスト、なおかつ自分でできる筋膜のケアを紹介します。
使うのは『かっさプレート』です。
「かっさ」とは、2500年前から中国で行われてきた民間療法である「刮痧(かっさ)療法」が原点。「刮(かつ)」はけずるという意味で、「痧(さ)」は動けなくなって滞っている血液のことをさします。
専用の板を使って皮膚の経絡や反射区を擦って刺激することで、毛細血管に圧を加えて血液の毒を肌表面に押し出し、経絡の流れを良くするというもの。いわば、東洋医学的なデトックスであるといえます。引用元:日本かっさ協会 「かっさ」を知る
動画で使っている『かっさプレート』は百円ショップで108円(税込み)で売っていました。方法は『かっさプレート』を使って前腕をさすっていくだけ。強さは筋肉の上をなでるくらいで十分です。これで前腕の筋膜をほぐしていきます。
実際にやってみるとわかると思いますが、ケアの前後で腕の上がりやすさ、軽さ、肩の可動域が変わります。『かっさプレート』でこすると皮膚が赤くなることもありますが、数日で赤みが引いていくので安心してください。
(個人差はありますが3日~1週間くらいで引いていくことが多いです)
また皮膚が弱い方は保護クリーム(ボディクリームなどの潤滑剤)を塗ってから行うことを推奨しています。
手軽にできるケアなのでぜひやってみてください。
特に投手の方はお勧めですよ!
では動画をご覧ください。
動画引用元:カッサを使った上肢のケア紹介