今回ご紹介する動画は、「投手のフィールディング」についてです。キレのあるピッチングが持ち味の投手でも、フィールディングが弱いと、打てない代わりに小技で一気にその穴を突かれてしまいます。だからこそ、投手は投げるだけでなく、9人目の野手としてしっかり守れるようにしておきたいですよね。
まずはじめに、ヤクルトの投手陣のバント処理練習をご覧ください。
動画引用元:2019ヤクルト新人合同自主トレ バント処理練習
動画を見ると選手たちは素早く力をチャージして、しっかり体をボールに対して正面に向けて捕球していることがわかります。併殺を狙って体をボールに対して横に向けて(半身で)捕球することで、素早く投げられると筆者は教わりましたが、まずは「確実に捕球する」ということを大切にしていますね。
実戦において、フィールディングでピンチを救うために、普段からどのような練習をすべきか、練習メニューと各場面ごとのポイントをご紹介します。
投手のフィールディング練習とポイント
- ランナー1塁:ピッチャーゴロ→併殺
ポイント:ゴロ捕球後、1ステップ入れて投げる
→動きながらベースに入るショートがスムーズに一塁へ送球できるようにするために、1ステップを入れて、捕球しやすい場所に投げることが大切です。 - ランナー1・3塁:ピッチャーゴロ→併殺
ポイント:捕球後に3塁ランナーを目でチェックしてから2塁に投げる
→目線で牽制することで、ホームに突入させずに併殺アウトを取ることができます。 - ランナー1塁:バント処理→併殺
ポイント:半身ではなく正面で捕球し、反転してスロー
→捕球してそのまま反転し、二塁へ送球するのではなく、捕球してステップを入れて送球しましょう。この際、捕球後グローブを胸の前に持ってくることで小さく無駄な動きなく反転できます。 - ランナー1塁:バント処理→併殺諦めて1塁へ送球
ポイント:間に合わないと判断したら、しっかりとステップを踏み直して送球
→焦って1塁へ投げると暴投へつながりやすい - ゴロ・ライナーを落球した後の送球
ポイント:強いピッチャーへの打球は“捕る”より“とにかく当てる”
投手は、打者からもっとも近いポジションなので打球を前に落とせばアウトできる確率は高いです。また、内野がカバーリングしやすいポジションなので打球を弾いてもアウトにできる可能性はあります。
このように普段の練習から様々なケースを想定して練習することで、実戦でいざという時に、焦らず落ち着いてアウトを取ることができると思います。
個人的にも、試合で予想外のことが起きると焦ってミスに繋がることが多いです。また、実践練習をたくさん取り入れることで、「予想外」を減らしていけるのではないかと思います。日頃から、「練習のための練習」ではなく、「試合のための練習」をするように心掛けましょう。
それでは動画をご覧ください。