筆者の勝手な感覚ですが、10人〜15人に一人はアーム投げ(アーム式投法)の投手がいます。名前の由来は諸説ありますが、アーム型のピッチングマシンのようにテイクバック時に肘を伸ばして投げるところから、アーム投げと呼ばれているようです。
アーム投げの欠点は、
・バッターからボールが良く見える
・肩への負担が大きい
の2つが挙げられます。肩への負担については、
アーム式投法は良くないのか?
肘をあまり曲げないので、肩関節が外旋するときに、前腕の重さによる慣性力で生じるトルクが小さく、つまり、前腕が背中側に倒れようとするレイバックを生じさせるトルク(回転力)が小さい(肘が90度のときに最大となる)。したがって、肘の内側側副靭帯に大きなストレスはかかりにくく、肘の故障は少ないのではないかと思います。むしろ、肩の方の故障の方が問題になるように思います。
上に述べたように、前腕にかかるトルクが小さいので、肩関節の無理な外旋は起きにくいですが、投球側の腕を肩甲骨および上腕を動かす筋肉に頼って動かそうとすると(俗に言う手投げをする)肩に無理なストレスがかかり故障しやすくなります。引用元:アーム式投法とは?
とあるように、肘ではなく肩の故障につながる可能性があるようなので、できる限り矯正した方が良いでしょう。
また、テイクバック時にボールが見えていると、バッターとしてはタイミングが取れやすくなり、打ちやすさを感じます。逆に最後の最後までボールが全く見えない投手はタイミングが本当に取りづらいです。打者を抑えるためにも、肩の保障を防ぐためにも、正しい腕の振り方(スローイング)を学びましょう。
動画では、元東京ヤクルトスワローズの館山昌平投手が教える正しい腕の振り方の指導をしてます。
まずは、腕は投げる方向へ真っ直ぐ出す、ということです。
腕を引きすぎず、身体の後ろ(セカンド側)に腕を引くのが正解です。この腕を引き過ぎている状態が、アーム投げになってしまう大きな原因です。腕の引き方(テイクバック)には注意してください。
次に腕を上げた時(トップ時)の注意点は、手は顔の近くにあることです。
顔とボールの距離が離れ過ぎていると、強引な腕の振り方になるので、肩への負担が大きくなります。手は必ず顔の近くで、かつ、投げる方向に対して真っ直ぐになっていることが重要です。
最後に以上2つを解消するための練習方法を紹介してます。ネットや壁を背に靴1足分あけて立ってスローイングします。この時に、腕はネットに当たってしまうと、腕を引き過ぎているということになります。投げる手がネットに当たらないように真っ直ぐを意識しながら練習すると良いです。
では動画を参考にして実践してみてください。
動画引用元:スワローズKA 館山昌平 腕の振り方