前回に引き続き、今回も「野球動作に生きる、家でもできる下半身トレーニング」の後編・お尻(股関節)の使い方についてご紹介いたします。
野球の全ての動作においてヒップトレーニングは非常に大切です。
なぜなら、体積が1番大きく、1番パワーを発揮する部位だからです。お尻が上手く使えると、股関節も上手く使えるようになる為、パフォーマンス発揮につながります。そこで今回は、爆発的な力を生み出すための、お尻の使い方とトレーニングについてご紹介いたします。
よくあるメニューの間違い
【トレーニング内容】
左右にジャンプして着地時にスピードスケート選手のような姿勢をとるというステップ動作を行うトレーニング
【間違い点】
そもそもいきなりジャンプさせるのはNG
→段階を踏むことが大切です。
お尻が膝より横に出て、乗っている側の足のベルトラインが、上げている側の足より高くなる=お尻で支えられていない
お尻を鍛えるための正しいトレーニング
【やり方】
- 肩幅くらいに足を開き、右足の前にボールを置く
- 左足を上げて左手でボールを取りにいく
この時、ベルトライン(上げた足の側が上、軸足側が下の状態)をキープします。 - 最後は直立の姿勢に戻る
しっかり股関節を曲げて、最後は伸ばします。 - 拾ったボールを同じようにベルトラインをキープしながら、左手で元の位置に戻す
- 繰り返し
※慣れてきたら直立の姿勢の時にも片足は地面につかないようにしてみてください。
お尻の筋力を最大限野球に活かすためのトレーニング
【やり方】
- 2人1組or1人で壁と向き合う
- 手を伸ばし相手の手(壁)を触る
この時相手(壁)に体重をかけないように注意しましょう。 - 自分が壁から離れて、より遠くを触ろうとする
→膝と股関節を曲げます。(この動作が股関節を正しく使うことになります。) - タッチして戻る動作を10回
ポイント
遠くのものを触ろうとするとき、多くの人は手だけで触りに行ってしまう傾向があります。(外角低めを当てるだけになってしまうのと同じです。)
→しっかりと股関節を使えば届く=股関節とお尻が使えたら外角の球もホームランボールに変わるということなのです。
応用編
【やり方】
- 上のトレーニングを片手で行う
片方の手を前に出すと同時にもう片方は最大限後ろに引く
→股関節に力を溜める
以上が野球の動作に生きる、お尻と股関節の使い方とトレーニングについてです。
上記したお尻の使い方は、バッティングだけでなく、球際のボールを捕る際にもパフォーマンス発揮につながります。
筆者も冬のトレーニングで、スピードスケートの動きを取り入れていたのですが、今回ご紹介した練習方法の方が圧倒的にキツく、お尻が鍛えられている実感を得られました。
地味なトレーニングに感じるかもしれませんが、やる価値は大いにあると思うので、是非参考にしてみてください。
それでは動画をご覧ください。(8:40~)