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打撃練習 ファールを打つ技術カット打法を学ぶ

打撃練習 ファールを打つ技術カット打法を学ぶ

北海道日本ハムファイターズの中島卓也選手が一躍有名になりましたが、中島選手はホームランを打つわけでもなく、決して打率が高いわけでもないです。そんな選手が注目を浴びた理由は【ファールを打つ技術】がとても高いからです。高校野球に視点を広げてみると、2013年の千葉選手、2009年の佐藤涼平選手(いずれも花巻東高校)などもその高いカット技術で話題となりました。

たかがファールといえど、それを意図的に打つことはとても難しいことです。しかし、カット打法はパワーのない打者が生きる道になると共に、相手投手に球数を投げさせることができるためチームとしても大きな役割を持ちます。だからこそカットが上手い選手が話題になるのでしょう。

では、ファールはどのように打つのでしょうか。各選手打ち方に多少違いはありますが、共通している点が三点あります。

一点目は、インパクトの瞬間の腰の使い方です。一般的なバッティングでは、バットと同時もしくはバットより若干早く腰を回します。しかし、カット打法ではフォロースルーまで腰を回してはいけません。これは、腰が回り体が開いてしまうことでバットがフェアゾーンを向きやすくなること、またヘッドが下がることでフライが上がりやすくなることを防ぐためです。

この意識に伴ってくるのが、打つポイントです。投手に近い側の肩(左打者であれば右肩)よりも後ろのポイントで打つこと、これが二点目です。腰を回さないことで、前の肩から膝にかけてカベができます。このカベを崩さずにボールを引きつけて打てば、打球はおのずとファールになるでしょう。

三点目は、スイングの軌道です。どんなに腰を回さず、後ろで打つことができても、バットが外回りしていたらファールは打ちにくくなってしまいます。しっかり逆方向にはじき返すためには、バットを内側から出すことが重要です。意識としては、ボールの内側半分を叩くようなイメージです。

この三点を徹底したスイングを、コースにかかわらずどんなボールに対してもできるようになればカット打法の形は完成に近いと言えるでしょう。

また、これらのポイントはいずれもバッティングの基本でもあります。先述の千葉選手は、内野五人のシフトを敷かれた試合で外野に三本ヒットを放ちました。カットを練習することはボールをしっかり引きつけてはじき返す練習にもつながるかもしれませんね。

動画はファール打ちの達人中島卓也選手が、ファールで粘った末にフォアボールで出塁する場面です。ファール打ちへの意識の高さがうかがえます。ぜひ参考にしてください。

【プロ野球パ】突破口つくる12球、中島卓也の四球出塁じっくり見て下さい 2015/10/12 F-M

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