皆さんは空腹時にトレーニングをしたことがありますか?空腹時に筋トレをすると筋肉はどうなるのか気になる方も多いと思います。ちなみに、起床後に必ずEAAを飲み筋分解を予防していると思っている方、残念ながら大きな間違いなのでやめましょう。
なぜ空腹だと筋分解が進むのか
運動をする際に必要なエネルギーは食事から摂取した栄養を中心にエネルギーを産生し身体を動かしています。空腹時はどのように動かしているかというと、まず、筋肉内のクレアチンが反応し、クレアチンリン酸が生成されます。短時間かつ高強度の運動にはこのクレアチンリン酸が使用されています。
次に肝臓・筋肉に蓄えられた糖質つまりグリコーゲンをグルコースに変換してエネルギーとして用います。普段、口にしている糖質は全てエネルギーとして使用されるのではなく、余分に摂取した糖質は肝臓や筋肉に蓄えられて、予備として使用されます。肝臓や筋肉に蓄えられた糖質が無くなると、脂肪に蓄えられているグリセロール、筋肉に含まれているアミノ酸を使用し身体を動かしていきます。これを糖新生と言います。
個人差はありますが、空腹12~16時間は筋肉は分解されないと言われています。このことから、エネルギーが足らなくてもすぐに筋分解が進むということはないと言えます。なので、空腹時に筋トレをすると筋分解が進むというのは都市伝説になります。
空腹時のトレーニングに必要な栄養素
空腹時のトレーニングで最低限摂取しておきたい栄養素はクレアチンと電解質です。クレアチンは筋トレ時に最短で使用される栄養素です。電解質は水に溶けると電気を通す物質のことで、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、クロームイオンが有名です。これらが不足すると筋力の低下につながるので欠かせません。
電解質はポカリスウェットがおすすめです。ポカリは他のスポーツ飲料よりも電解質が豊富に含まれています。
脂肪燃焼効果を狙う場合、ポカリの粉を半分にし糖質を抑えるか、電解質のタブレットを使用しましょう。極最低限の糖質で電解質を補給し、良質な筋力トレーニングをすることができます。
空腹時のトレーニングは、筋分解の影響はなくとも質が低下しがちになってしまうので、クレアチンと電解質を摂取することで、質の高いトレーニングを実現することができます。
食べ過ぎは良くないですが、トレーニング前に栄養を入れて、クレアチン、電解質を摂取することで最も良いパフォーマンスを実現することができそうです。