2024年2月に釜山で行われた世界卓球団体戦。女子日本代表チームは、順当に勝ち上がり決勝戦は強豪中国との対戦でした。日本は53年ぶりの世界卓球団体金メダルを目指し、張本美和選手、早田ひな選手、平野美宇選手の3人でオーダーを組み挑みました。
この3名はパリの代表に決まっており、中国はそこで勝ち抜くためには倒さなければならない相手です。2012年からは中国が優勝を続けている世界卓球ですが、そこに風穴をあけるべく闘ったこの試合をみていきます。
1ゲーム目に情報を得た陳夢選手
団体戦2-2となった最終戦。この試合で勝者が決まるといった緊張感の中始まった1ゲーム目を、張本美和選手は11-4で格上の陳夢選手からゲームポイントを取りました。しかし1ゲーム目途中、点差が開いたことで陳夢選手はいろんな球と動きを用いて情報収集に動き出しました。
ここがベテラン選手の強みであり、簡単には負けない卓球をしてくる中国の強さです。どういう風に失点したのかを考え、3球目攻撃で失点しているパターンが多かった陳夢選手は、まず3球目を返球してから次の手を考える作戦に移ります。
そこで修正を加えた陳夢選手は、その後3セットを連続で取り優勝を決めました。
解説の水谷隼さんは「失点パターンを無くしていきつつ、それを得点パターンへと変えていくことが、強豪中国卓球の強さである」と語っています。
打倒中国が見えた世界卓球の経験
またしても乗り越えることが出来なかった中国の壁ですが、最終戦まで持ち込みあと一歩の所まで迫った団体日本女子卓球。手が届かなかった時期を乗り越えて、世界卓球では中国の壁の高さを確認し、上まで手がかかった大会でした。
張本美和選手も、このプレッシャーがかかる大舞台を経験し、さらに大きく成長していくと思います。夏まであと数ヶ月ありますが、その数ヶ月でさらなる進化を遂げて、女子卓球がパリを盛り上げてくれるでしょう。
みんなで日本を応援しましょう!
それでは動画をご覧ください。