大きく発達した大胸筋はトレーニングをしている人であれば憧れると思います。大胸筋が大きく発達しているとTシャツがかっこよく着れます。しかし、大胸筋の下部まで輪郭が発達している人はあまり多くありません。今回は大胸筋下部の輪郭を作るトレーニングを説明していきます。
大胸筋の解剖
大胸筋は平均体積676㎤、速筋繊維の割合57.3%、遅筋繊維の割合42.7%の胸の前にある大きな筋肉です。上半身の筋肉では3番目に大きく、下半身を合わせると8番目に大きい筋肉です。
大胸筋鎖骨部繊維、大胸筋胸肋部繊維、大胸筋腹部繊維と3つの繊維に分かれており、上部、中部、下部と表現されます。下部繊維は輪郭を作り出すのに必要です。
バーベルベンチプレス
バーベルベンチプレスでは、ベンチの角度が下部繊維を筋肥大させるのに重要です。
大胸筋下部にはデクラインで行うのが一般的ですが、2015年に発表された論文からは、0°と-15°のフラットとデクラインを比較した結果では差は無いということがわかりました。また、手幅を広くすることにより肩関節の伸展要素が入るため大胸筋下部の筋活動が高まるということもわかっています。大胸筋下部の筋肥大を狙う場合は、フラットで手幅を広めにしておこなうようにしましょう。
ディップス
ディップスは種類が豊富です。主にベンチディップスは上腕三頭筋、バーディップス、リングディップスは大胸筋下部の筋活動が高くなります。しかし、ディップスは怪我のリスクが高いため、やったことがない人は補助台を使うかディップスバーを使用して軽く足がついた状態で行うようにしましょう。
ハイケーブルクロスオーバー
ハイケーブルクロスオーバーは大胸筋の代謝ストレスを最大化させる種目であり、乳酸、無機リン酸、水素イオンが筋肉内に蓄積しタンパク質の合成と筋合成を最大化させてくれます。軽度から中強度の負荷で15秒から120秒の間で行う継続運動で代謝ストレスによる筋肥大効果は最大化するとわかっています。
ケーブルクロスオーバーを行う注意点は、肘関節を伸ばしたり曲げたりしてしまうと別の筋肉が動いてしまうので、肘関節は動かさず肘に近づけるような意識で行うようにしましょう。
これらの1つをやればいいわけではないので、この3つを継続して行うようにしましょう。ディップスは難易度が高い種目なので、怪我に注意しながら行ってください。継続し、夏までにかっこいい大胸筋を手に入れましょう。