2024年3月17日から24日にかけて、国際大会代表選手選考会が開催されました。競泳で日本代表になるには、この大会で2位以内に入ること、尚且つ、派遣標準記録を突破すること、この2点が条件となります。
国際大会代表選手選考会、2日目となる3月18日に行われた男子400m個人メドレーに出場した瀬戸大也選手は2位に入るも、派遣標準記録を突破できず、この種目での国際大会出場を逃しています。
今年2月に行われた世界水泳選手権大会では、400m個人メドレーで銅メダルを獲得しています。世界水泳7大会連続メダル獲得とコンスタントに結果を残している実力者です。日本代表有力候補でしたが、今回400m個人メドレーで代表を逃した要因はどこにあったのでしょうか。末尾の動画をもとに解説します。
平泳ぎでタイムが上がらなかった
2023年4月の日本選手権の時のタイムと比較して、今回の国際大会代表選手選考会のタイムをみてみましょう。
- 2024年3月 国際大会代表選手選考会
バタフライ 56:12
背泳ぎ 2:00:43(1:04:31)
平泳ぎ 3:11:64(1:11:21)
自由形 4:10:84(59:20) - 2023年4月 日本選手権
バタフライ 55:96
背泳ぎ 2:00:29(1:04:33)
平泳ぎ 3:09:80(1:09:51)
自由形 4:07:92(58:12)
ちなみに、この種目の派遣標準記録は「4:10:63」です。足りなかったのはわずか0.21秒。非常に悔しい結果です。
はじめのバタフライ、背泳ぎについては、2023年の日本選手権と比較しても遅いわけではなく、ほぼ同じタイムで入っています。
遅れが目立つのはそのあと。特に平泳ぎです。個人メドレーでは平泳ぎの次に自由形を泳ぎますが、平泳ぎでタイムが上がらなければ、自由形もタイムを上げづらいということが個人メドレーでは頻繁におきます。今回の瀬戸選手はまさにそれ。平泳ぎでタイムを上げることができなかった点が非常に大きく影響しています。
では、なぜ平泳ぎでタイムを上げることができなかったのでしょうか?
体重8kgの減量が原因か?
瀬戸選手は昨年の秋ごろに比べ、体重を8kg落としています。約半年での8kg減が今回の結果に影響している可能性があります。
常に国内・国外トップレベルで活躍してきた選手の身体です。脂肪だけで8kg落ちるとは考えづらく、おそらく筋肉も落ちているでしょう。その分、パワーが出なかったり、体力が落ちてしまったりと、体力面で多少の問題があったのかもしれません。
2019年頃から瀬戸選手はコーチを何度か変更しています。コーチによって方針や練習方法は異なるため、その辺りで調整が難しい部分があったと推測されます。
しかしこれで終わりではありません!400m個人メドレーは代表落ちしてしまいましたが、他の種目に期待です!