
2025年シーズン、北海道日本ハムファイターズの伊藤大海投手が好調なピッチングを見せています。5月24日時点でパ・リーグ最多となる5勝を挙げ、チームのエースとして安定感抜群の投球を続けています。
そんな伊藤投手が注目されているのが、2025年春季キャンプで新たに習得した球種「キックチェンジ」。この“揺れる変化球”が、今季の快進撃を支えるカギとなっているようです。
伊藤大海投手のプロフィールとピッチングスタイル
伊藤大海投手は、苫小牧駒澤大学から2020年ドラフト1位で日本ハムに入団。身長176cm、体重82kgとコンパクトな体格ながら、150キロ超のストレートと多彩な変化球を自在に操る実力派右腕。
近年は制球力にも磨きがかかり、緩急を使った投球で打者を翻弄しています。今季は特に、試合をしっかりと作る安定感が光っており、リーグを代表する先発投手へと成長を遂げています!
新球「キックチェンジ」の特徴
伊藤投手が春季キャンプで開発した新球「キックチェンジ」は、球速が約132キロ前後で、チェンジアップより速く、スプリットより遅いという独特な速度帯に位置しています。最大の特徴は回転数が非常に少ないことで、ナックルボールにも似た軌道を描きます。
揺れながら落ちるボールもあれば、やや伸びるように感じるボールもあり、打者にとってはタイミングが非常に取りにくい球種です。「スプリットより遅く落ちるイメージ」と伊藤投手本人も語っており、バッターの打ち気を外すには最適なボールといえるでしょう。
新球の存在が知られることで、打者は対策として1つ球種を意識する必要が出てきます。これにより、従来の変化球や速球の効果も増し、投球全体の幅を広げる武器となっているのです!
握り方と投げ方の工夫
キックチェンジの握り方は、サークルチェンジに似ていますが、伊藤投手は中指の先をボールに立てるようにして握るのがポイントだと話しています。この中指を支点にしてリリースすることで、意図的に回転数を減らし、独特な変化を生み出しています。
変化の大きさゆえに、キャッチャーでもミットで取り損なう場面があるほどで、制御が難しい一方で、打者の読みを完全に外す球種として効果を発揮しています。
キックチェンジが投球全体に与える影響
伊藤投手は本来、ストレートと多彩な変化球で勝負するスタイルですが、キックチェンジの投入によって打者の的を絞らせない配球がさらに強化されています。この新球の効果で、速球の体感速度も上がり、詰まったフライや空振り三振を増やすことが狙えます。
キックチェンジは、相手打者にとって予測不能な“見えない武器”となっているのです。
伊藤大海投手の「キックチェンジ」は、今季の活躍を支える重要な要素です。さらなる進化に今後も注目しましょう!