「腸腰筋」という筋肉を知っていますか?
腰椎の横から股関節を経て脚の骨についている筋肉で、この筋肉がギュッと縮まることで脚が前へ引きあがります。
短距離はスピードが上がれば上がるほど、後ろにものすごい勢いで脚が流れていきます。それを前へ引き戻すという動作を繰り返すのですが、その時にメインで使う筋肉が腸腰筋になります!
筋肉の断面積と強さは比例すると言われていますので、筋肉が大きければ大きいほど強い力を発揮します。つまり、走るのが速い人はこの腸腰筋が非常に太いんです!
なかなか腸腰筋を狙ってのトレーニングは有名ではありません。日頃から後に紹介するトレーニングを取り入れて周りと差をつけていきましょう!
仰向けサイクリング
仰向けで寝転がり、自転車をこいでいるかのように脚を回して下ろすということを左右同時に行います。
良くない例として、股関節が動かずに膝から下だけを水泳のバタ足のように動かしていたり、脚が回らずに直線的に動いていたりすることが多いです。しっかり股関節から動かすこと、そして脚で円を描くように回転させること、この2点を意識して行いましょう!
早速これを30回繰り返してみてください。上半身はぶれていませんか?
もう1つのポイントは上半身です。仰向けに寝ている状態で脚を動かした時、脚と連動してバランスをとるように頭や上半身が左右に動く人がいます。これは走っている時に体幹がぶれてしまう人のパターン。走っている時に体幹をぶれずに安定させるために、頭や上半身は動かさずに股関節から下だけで動かせるようにトレーニングしていきましょう!
マウンテンクライマー
腕立て伏せの体勢をとり、片方の股関節と膝関節を曲げて膝を胸に近づけます。一定のリズムで左右の脚を入れ替えていくトレーニングです。
これも体幹をぶらさずに脚を動かせるかがポイント!1歩1歩動かすたびにお尻が上下していませんか?頭や上半身が左右に揺れていませんか?さきほどの仰向けサイクリングと同じく、頭や上半身はぶらさずに脚を動かせるようトレーニングしていきましょう!
サイクリング
直立した状態で脚を振り下ろして地面を捉え、地面を捉えたらすぐに脚を持ち上げるというトレーニングです。これを片足だけ連続で繰り返し行います。実際の走る動作に非常に近い形ですね。
良くない例として脚が身体より後ろに流れてから脚を持ち上げていたり、膝が上がらず動きが全体的に小さくなっていたりすることがよくあります。できるだけ速く脚を振り下ろして、正しい軌道でできるだけ速く大きく脚を引き上げましょう!
50mはだいたい子どもの歩幅で片足30歩ずつくらいなので、このトレーニングも片足30回以上はできるようにしたいところです。逆に言うとこれが30回できないということは、50m走の後半で失速している可能性が高いです。
動画の後半では100m走のタイムと、このトレーニングの精度と正しい軌道で行える回数が比例するかを簡単に検証しています。その結果からもこのトレーニングの重要性が分かるかと思いますので、続きは動画をご覧ください。
このトレーニングを継続して、速く走るための腸腰筋を作っていきましょう!
【30回できますか?】足が速い人に必須の筋力「腸腰筋」を鍛えるトレーニング3選