50m走のタイムがなかなか伸びず、「一生懸命走っているのに遅い」と悩んでいませんか？実は、多くの小中学生が無意識のうちに同じ致命的なミスをしており、それがタイム低下の原因になっています。

本稿では、末尾の動画をもとに50m走を遅くしてしまう3つのミスを解説します。小さな修正が、大きな記録更新につながるかもしれません。ぜひ参考にしてください！

その1 顔が早く上がるスタート

スタート直後に顔がすぐ上がってしまうのは、多くの人がやってしまう典型的なミスです。

顔が上がると体が起きてしまい、加速に必要な前傾姿勢が取れません。その結果、地面を強く押せず推進力が弱くなり、スピードに乗る前にライバルと差がついてしまいます。

また、重心が後ろに残りやすく、スムーズな加速ができない原因にもなります。スタートでは「前に倒れるような姿勢」を意識し、顔はすぐに上げず、自然にスピードが乗るまで我慢することが重要です。

その2 後ろに引っかくようなスタート

スタート時に足を後ろへ引っかくように動かしてしまうのも、タイムを落とす原因です。

この動きでは、地面から足が離れた後に無駄な動作が生まれ、わずかなタイムロスにつながります。本来は前へ進む力を強くしたい場面ですが、後ろへ引く動作によって力が逃げてしまい、加速力が弱くなってしまいます。

陸上競技のトップ選手を見ると、このような動きはほとんどありません。速く走るためには、足を素早く前に運び、地面を真下から後方へ押す意識を持つことが大切です。

その3 加速中に体が浮いてしまう

20m付近以降、スピードが最も高まるタイミングで体が浮いてしまうのもタイムを落とす可能性が大きいです。

本来であれば、さらにギアを上げてトップスピードに近づく場面ですが、体が上下に浮くことで反発がうまく使えず、思ったほどスピードが伸びません。特に後半30mは取り返しがつかないため、このミスは記録に大きく影響します。

自分では気づきにくいポイントなので、スマホなどで撮影し、腰の高さや上下動をチェックするのがおすすめです。腰の位置を安定させ、スムーズに加速する意識が重要になります。

50m走のタイムが伸びない原因は、才能ではなく「走り方」に問題があることがほとんどです。今回紹介した顔が上がるスタート、後ろに引っかく動き、体の浮き上がりを修正するだけでも記録は大きく変わります。

動画ではこれらを改善するドリル練習が紹介されています。それらを取り入れながら、自分の走りを見直し、効率よくタイムアップを目指しましょう！