投球フォームで最後の最後にボールに対して力を伝えるのは、手首であり指先です。球速アップを目指すために筋力アップや柔軟性をよく行う部位は、腹筋・大胸筋・内転筋・大腿四頭筋・股関節・肩甲骨はしっかりやりますが、手首や指先は忘れがちです。
もちろん大きい筋肉を鍛えることは重要ですし、トレーニングすべき部位ですが、最後の最後で大きな力を伝えないといけないボールに近い側の手首と指先の部位を鍛えたり、意識して柔軟性を高めることをやっている選手は少ないのではないでしょうか。
2016年ドラフトにて福岡ソフトバンクホークスに1位指名された田中正義投手(現北海道日本ハムファイターズ所属)の記事にて以下のように述べています。
フォームと球速のギャップの秘密は手首?
幸い今はよくしたもので、たいていの映像は投稿サイトで見ることができる。さっそく田中の投球を見てみた。投手はひとりでマウンドに立っていると体の大きさがよくわからない。ただ、ボールの握りや身のこなしなどは球場よりも正確に見ることができる。
1回から150kmを超えるストレートを投げていたが、投球フォームや体格からは、特にすごいなと思わせるものは伝わってこなかった。しかし、ボールは速い。このギャップはどこに理由があるのか。
ひとつ引きつけられたものがあった。手首の動きだ。映像でもはっきり動きがわかる。フィニッシュの瞬間、手首が柔らかくしなっているのだ。これにはちょっと驚いた。こういう手首の動きを見せる投手はあまり見たことがない。
とあるように、田中投手の豪速球の秘密は手首の柔らかさにあると記載されてます。確かに田中投手のフォームを見ると、手首の使い方が独特でいわゆる「スパイラルリリース」と呼ばれる使い方をしてます。このリリース方法は手首が柔らかくないと到底できない技術と言えます。
改めて、最後の最後にボールに対して力を伝えるのは手首であり指先です、手首・指先の筋力強化と柔軟性を高めれば、球速アップも目指せると思います。以下の動画は、手首を鍛えるオススメトレーニング方法と、手首・指先の柔軟性を高めるストレッチ法を紹介している動画です。ぜひ参考にしてみてください。
動画引用元:ローラーリストボールの使い方【解説と実演】roller wrist ball
動画引用元:腕の振りを柔らかくする手首・手指のストレッチ方法