外野手のみなさん、試合で最初に守備についたとき、何をしていますか?
キャッチボール?
いえ、そのさらに前です。
外野を守る上でとても重要なことにもかかわらず、あまり浸透していないこと、それは外野フェンスの確認です。今回はクッションボールの処理の練習をおろそかにすべきではない、ということをお伝えしようと思います。
野球場によってフェンスの形状、素材は異なります。特に学校のグラウンドで試合をすることが多い部活動のような環境では、簡易のネットや金網など、とてもフェンスとは言えないような場合も多いのではないでしょうか。
そのような状況において、実際のボールの跳ね返り方を知らずに守備に臨むのはとても危険なことです。いざ打球が来た時に跳ね返りの強さや角度の予測を誤れば、二塁打が三塁打、あるいはランニングホームランになってしまう恐れがあるからです。逆に無駄のないクッション処理をできれば、走者を刺せる可能性も生まれます。これはとても大きなことです。
フェンスに当たるような打球は多くがヒット性の当たりなので「打たれてしまったものは仕方ない」と考えてしまいがちですが、そこで一つでも前の塁で抑える、あるいは一つアウトを取ることができれば、試合の流れすら引き寄せるプレーになりうるのです。
そこで重要になるのが、試合前の確認です。
初回守備についたとき、もしくは試合前のシートノックのときなど、必ず一度フェンスの手前まで行き、ボールを投げて跳ね返り方や角度を確かめましょう。
奥の方は土質が異なることも多いので、地面の状況も確認すると良いです。最後にフェンスを背にグラウンドを見渡し、ホームまでの距離、外野グラウンドの広がり方などをおおよその感覚でつかめば完璧です。確認によって得られた情報を内野手に伝達することで、中継の際の位置を調整できます。
また、普段から、フェンスがある環境で練習するときにはノックなどでクッション処理練習の数を積むことができればより最短距離で捕球し、送球につながる体勢を作ることができるようになるでしょう。