アテネオリンピック金メダリストの野口みずきさん。
身長150cmと非常に小柄である彼女が、世界の強豪の中で勝ち抜けた秘訣は何か?
その最強のストライド走法についてご紹介します。
驚愕のストライド幅
野口氏の身長は150cmにも関わらず、そのストライド幅はなんと148cm!走る際の歩幅が大きいのが特徴です。
この走りには、世界記録保持者もついていくことができず、途中リタイアをした選手もいたほど。
一般的にストライド走法は、身長が高く筋力がないとできないとされ、身長が低い人には推奨されません。
そんな中、小柄な野口選手が「ストライド走法」で世界1位に輝いたのはなぜでしょう。
ポイント1.股関節の伸び
野口選手の走りで注目すべきは、太ももの付け根。
着地後、股関節を曲げることなく、後ろ方向にすっと足が伸びているのが特徴です。
この伸びが推進力となり、歩幅を大きくするカギとなっているのです。
一方、股関節の後ろへの伸びが少ないと、膝が体の前側にでてしまうため、上下運動が激しく、無駄な動きも多くなってしまいます。
ストライド走法というと、体の前に足を出すことをイメージしがちですが、ポイントとなるのは後ろ側への股関節の足の伸びなのです。
ポイント2.背中の動き
さらに野口選手の走りで特徴的なのは、腰と背中の動きです。
股関節の動きに合わせながら背中を大きく動かし、足が地面から離れたときに腰が前方に入ります。
この瞬間に股関節が伸びるのです。
多くの選手は、背中の動きはあるものの腰が前方に入っていないことが多く、これが股関節の伸びを妨げてしまうのです。
走力というと、脚力を意識しがちですが、腰と背中の動きを見直すことが、パフオーマンスアップのカギかもしれません。
小柄な体でも、体の使い方次第で力強い走法が可能となります。
ぜひご自身のフォームと比較してみてください。
より詳しい内容は、下記の動画からご覧頂けます。
動画引用元:野口みずきさん 走り分析