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外野守備練習 0歩目を切って守備範囲を広げる方法を学ぶ

外野守備練習 0歩目を切って守備範囲を広げる方法を学ぶ

今回は外野の守備についてです。

外野の打球反応は一歩目が大事、とはよく言いますが、実はそのさらに前、「0歩目」も守備範囲を広げるために重要です。イメージがつきにくい話なので先に動画をご覧いただくことをお勧めします。動画は記事の下部にあります。

動画の中で千葉ロッテマリーンズで活躍した岡田幸文選手は打者がインパクトをむかえる前、バットを振り出すくらいのタイミングでスタートを切っています。打球方向もわからないのに何を判断基準にして足を踏み出しているのでしょうか。それは、打者のスイングの特徴と投手の投げる球の特徴だといいます。具体的に説明していきましょう。

まずは、打者のスイングの特徴についてです。打者によってスイングの軌道が異なるため、飛んできやすい打球方向も変わってきます。例えば、力がなく肩が下がる打者であれば逆方向に切れていく浅いフライが飛びやすくなります。外角の球も強引に引っ張るアッパースイング気味の打者であればドライブがかかったライナー性の打球が多くなります。このような打者ごとの特徴を頭に入れておくことで、振り出しの時点で判断しやすくなるのです。スイングの特徴は、打者がネクストサークルでバットを振っているときなど何気ないところにも出ているのでそのような場面にも注目することで見抜くことができます。

次に、投手の投げる球の特徴についてです。各打者にスイングの特徴はあっても、投球の球種やコースによって振りは大きく変わってきます。そのため、一球一球の配球を外野からも把握し、それに合わせて判断することが重要なのです。たとえば、先述の引っ張りバッターは、緩い変化球に対しては強引に引っ張っても、高めの速球には差し込まれて高いフライが上がりやすくなるかもしれません。捕手のサインを内野手が後ろ手で外野手に伝達するなどして配球を知っておくことも正確な「0歩目」を踏むために大切な要素だと言えます。

この二つの判断要素を瞬時に用いることが広い守備範囲に繋がるのですね。

とはいっても、毎回正しい方向にスタートを切ることはとても難しいことです。やはり何度も回数を重ねないと勘は身についてきません。岡田選手は打者がスイングをしてもしなくても、すべての投球に対して「0歩目」を踏んでいると言います。試合中もそうですが、まずは練習中、打撃練習の守備の際などに実践してみて経験を積むことから始めてみましょう。最初はインパクトの瞬間にその場で軽くジャンプするだけでも1歩目が出やすくなりますよ。

では改めて動画をご覧ください。

動画引用元:好守、岡田のスタートをご覧あれ 7月30日 ロッテ-楽天

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