不規則に転がるボールは、相手の意表をつくプレーに繋がります。楕円形のボールを蹴り、かつ転がしてコントロールする事はプロでも出来ません。ではそんなキックをプロはどのような意識で精度を高めて試合で利用しているのでしょうか。
ラグビー日本代表の田村選手はスタンドオフとして多彩なキックを利用します。ハイパント、ショートキック、ロングキック、そして今回ご紹介するグラバーキックと足技で相手チームを崩していく事を得意としています。
今回は、田村選手も利用するグラバーキックの蹴り方について最後の動画を元に解説していきます。
正しいキックはないのがキック
これはパントキックなども同じですが「これが正解」と言うキックはありません。特にグラバーキックなどは転がり方も不規則であり、距離もそこまで求められないため、インサイドやアウトサイドで蹴る人もいます。極端な話、目的を達する形であればどんな蹴り方をしても構いません。
それでもコントロール出来る「回転」に注力
楕円形のボールがどのように飛んでいくかをコントロールする事は至難の技です。それでも精度を上げるために何が出来るのかを考えると、蹴り出しの「回転」です。
身体が正面に向いている時、そうでない時でもボールヘッドは蹴り出したい方向へ向けます。パントキックよりも転がしたいのでボールは寝かせて持ちます。その状態を維持したままドロップして蹴る事で、綺麗な縦回転で弾むか転がるかの可能性が高いボールを蹴る事が可能です。
1バウンド目をコントロールする
遠くに転がしたい場合は、遠くにバウンドさせる方が転がる可能性が高くなります。逆に近くに蹴りたい場合などは、1バウンド目をなるべく近い所で跳ねるように蹴ります。
遠くに蹴りたいからと、最初のバウンド地点までふわっとしたボールを蹴ってしまうと、転がる前に相手に取られてしまう場合もありますので注意しましょう。
それでは動画をご覧ください。