今年のセ・リーグは、阪神タイガースが18年ぶり6度目の優勝を果たし大いに盛り上がりました。クライマックスシリーズと日本シリーズもどこの球団が勝ち取るのか楽しみですね。
阪神タイガースが優勝を決めた2023年9月14日の試合では、相手チームである読売ジャイアンツの岡本和真選手と坂本勇人選手がホームランを放ちました。今季の岡本選手は絶好調で、39本塁打と自身初の40本塁打に向けて独走状態です。本記事では、岡本選手のバッティングについてご紹介します。
岡本選手は、2014年に智弁学園からドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。入団3年目までは、ほとんど2軍での起用でしたが、4年目の2018年に覚醒するとプロ野球史上最年少となる22歳で打率3割、30本塁打、100打点という結果に到達しました。以降、6年連続で30本塁打をマークし、2度の二冠王に輝いています。岡本選手は打撃に注目されることが多いですが、守備の上手さにも定評があり、昨季まで2年連続でゴールデングラブ賞を受賞。今季からキャプテンとしても活躍しています。
WBCでは全7試合で、打率.333、2本塁打、7打点、出塁率.566と好成績をマーク。日本の3大会ぶりの優勝に貢献しました。WBC後は調子を落とす選手が多い中、好調をキープしている岡本選手。その理由を読み解いていきましょう!
はじめに、岡本選手のバッティングフォームをご覧ください。
参照元:巨人・岡本和真、ホームランをイッキ見!!【なんJ反応】
昨季とは異なる打球の方向性
岡本選手が昨季と明らかに違うのは、「打球の方向性」です。これまでの岡本選手は、右方向への本塁打が増えると好調の兆しと言われてきました。岡本選手自身もセンターから右方向を意識したバッティングを取り入れていたそうです。そのため、昨季の30本塁打の中でもセンターから右方向のホームランが14本と約半分が右方向です。
今季の岡本選手の本塁打は、31本時点では27本が左方向へのホームランと激増しています。岡本選手はインタビューでレフト方向へのバッティングも調子が良いため、今季は右方向にこだわらずどちらも狙っていくと答えています。
クローズからややオープンの構えに
岡本選手がスランプに陥ったときに言われていたことが、「投手方向から背番号が見えすぎている」ということ。巨人のOBである松井秀喜さんがキャンプで初めて岡本選手に指導したときに伝えたそうです。具体的には、「テークバックで左肩が入りすぎて、グリップを背中方向に引く癖があるから正面から見ると背番号が丸見えになる」と岡本選手のクローズ過ぎる構えに警鐘を鳴らしました。
左肩が入りすぎてしまうと、打つときに体が開くためアウトコースのボールに手が届かなくなってしまいます。ボールをミートするときに体が開いてしまう選手は、クローズの構えを取り入れることが多いですが、前の肩が入りすぎてしまいボールへの反応が遅くなったり、ボールが見えにくくなったりします。そのため、逆転の発想で開いてしまう選手は、あえてオープンスタンスを取り入れ、踏み込みだけにする構えが良いと落合博満さんが解説していました。
こういった意見を岡本選手が参考にしたのかはわかりませんが、今季の構えはややオープンスタンス気味に構えています。構えを変えたことで、ボールをミートできるポイントが増え、ホームランを量産しているのです。
打撃に課題のある選手は、一度客観的にフォームを見てさまざまな選択肢を並べて自分に合う構えやフォームを取り入れるようにしましょう!
それでは動画をご覧ください。
参照元:落合博満「岡本が今季絶好調な理由は…」原監督も明かしたWBC後の岡本和真に起こった“ある変化”にナイン一同驚愕!【プロ野球】