スクワットは筋トレの王道。知らない人はいないトレーニング種目です。でも細かく見ると、人によってちょっとやり方が異なる気がしませんか?
バーベルを体の前で持つか後ろで持つかで、フロントスクワットかバックスクワットかに分かれます。さらにバックスクワットは、バーを担ぐ高さや足幅でも区別されます。
バーの高さも足幅も少しの違いではありますが、これだけでも効く部位が変わるのが筋トレのおもしろいところ!
今回は4種類のバックスクワットについて何が違うのか解説します。
ワイドスクワットは内転筋にも刺激が入る
スクワットを初めて教わる時、肩幅よりも足幅を広くすると教わった方が多いのではないでしょうか。足幅を広くとるスクワットをワイドスクワットと言います。
これは肩幅くらいの足幅で行うスクワットに比べ、しゃがんでから体を起こす時に膝が外から内へと動きます。足をとじる動作が加わるということです。そのため、ワイドスクワットでは足をとじる時に使う内腿、内転筋にも刺激が入ります。
ナロースクワットは大腿四頭筋への刺激が強い
肩幅より狭い足幅で行うのがナロースクワット。これは、前述したワイドスクワットよりも、下までしゃがんだ時に膝が深く曲がります。ワイドスクアットは足を開いている分、下までしゃがんでも膝の曲がり方はナローに比べると浅くなるんです。
膝を深く曲げることができるということは、太腿の前面、大腿四頭筋への刺激が強くなるということ。
ハイバースクワットは上半身が垂直に近い角度になる
ハイバーというのは、僧帽筋の上の高さにバーベルをかつぎます。よく見る肩の上にバーベルをかつぐタイプです。
ハイバーは腰からバーベルまでの距離が長くなるので、体が前傾すると腰への負担が非常に大きくなります。そのため、自然と上半身が床と垂直に近い角度でスクワットを行うことになります。垂直に近い角度でスクワットをすると、上半身の力はほとんど使わず、下半身・足の力だけでスクワットを行うことになります。
ローバースクワットはやや前傾になることで腰の力を使う
ローバーというのは、三角筋後部の下あたり、僧帽筋の中部あたりの高さでバーベルをかつぎます。肩甲骨にバーベルがのるような形です。
ローバーは腰からバーベルまでの距離が近くなるので、体が少し前傾します。そうすることで体を持ち上げる時、腰の力も使ってあげることになります。
このローバーは肩周りが柔らかい人でないと、そもそもこの体勢がとれない可能性がありますので、無理のない範囲で試してみてください。
まとめると、足の幅が広いと内転筋に、足の幅が狭いと大腿四頭筋に刺激が入り、高い位置でバーベルをかつぐハイバーでは足の力だけで、バーベルを低い位置でかつぐローバーでは腰の力も使ってスクワットを行うということです。
より重い重量をあげるなら、ワイドスタンスとローバーの組み合わせがよいですし、足を追い込みたければ、ナロースタンスのハイバーの組み合わせがよいでしょう。このように、目的にあわせて使い分けてみてください!