ハムストリングスは脚の見た目を飛躍的に向上させますが、解剖学的特性と鍛え方については知られていません。レッグカールにおいて「つま先の向き」が結果に及ぼす影響や概念を説明していきます。
ハムストリングの解剖学
ハムストリングは太ももの裏側に位置する大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の総称です。厳密にいえば大腿二頭筋は長頭、短頭に分けられるので3つないし4つの筋肉で構成されています。大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋は股関節の上から膝関節の下についているため二関節筋です。大腿二頭筋の短頭だけ単関節筋です。短頭は膝の屈曲の作用だけを持ち、大腿二頭筋(長頭)、半腱様筋、半膜様筋は膝の屈曲と股関節の伸展の作用を持ちます。
大腿二頭筋(長頭)、半膜様筋は強い力を発揮する羽状筋で、大腿二頭筋(短頭)、半腱様筋は大きな伸び縮みに反応しやすい紡錘状筋に分けられます。ハムストリングスはこの2つが混ざりあった筋肉のため、高重量で可動範囲の広いトレーニングをすることがベストだと考えられます。
レッグカールについて
レッグカールのマシンは特徴が同じではないので、序列が存在します。一番よい種目はニーリングカールです。ハムストリングの力が発揮しやすく柔軟性に制限されず高重量が扱えます。次にプローンカールです。
寝転んで行うもので、片足ずつ行える独立型の方が力発揮はしやすいです。最後にシーテッドカールです。これはレップごとに腰が浮き筋力をロスしやすく、柔軟性の問題も発生します。ハムストリングを積極的に鍛えたい場合はこれらを考慮しジムを選ぶといいかもしれません。
つま先の向きと効き方
つま先の向きでハムストリングへの刺激が変わります。
つま先内向き→ハムストリングの内側、つま先外向き→ハムストリングの外側
というように、つま先の向いている側のハムストリングに効きやすいです。
一方で大腿四頭筋はつま先内向き→外側広筋、つま先外向き→内側広筋と逆になります。
ハムストリングは少し複雑な筋肉ですが、しっかりとトレーニングをすると脚の見た目を大きく変えることができます。ハムストリングが発達するとスクワットやデッドリフトなど他の種目にも役立ちますのでぜひしっかりと取り組んでください。