2024年パリ選考基準で2位以下をポイントで引き離し、圧倒的な強さでシングルス出場権を獲得した早田ひな選手。同年代が世界で活躍する中で、前回大会ではリザーブで試合に出られなかった悔しさをバネに技を磨いてきました。
早田ひな選手のトレードマークと言っても過言ではないのが台上での力強い卓球です。身長167cmと中国女子卓球のトップ4人の平均身長と比べても引けをとらず、卓球界の中でも体格に恵まれています。
今回は、早田ひな選手の強さの秘訣について迫っていきます。
チョン・ジヒとの戦いで見せた4ゲーム目
早田選手は、国際大会であるWTTスターコンテンダー・ドーハにて2冠を達成しました。その大会にて、当時格上であった韓国代表のチョン・ジヒ選手に3セット先取され、あとがない状況に立たされた4ゲーム目から逆転して勝利を掴み取りました。
早田選手は、4セット目から自身の強みである強烈なフォアドライブを打てる場面で、回転をかけて深く打ち込む球を多く使う展開に持っていきました。相手の回転を利用して攻めてくるチョン選手に対し、緩急やリズムをズラしながら攻める方法で得点を重ねていきました。
早田選手の身長を生かした速いドライブは質が高いのですが、それだけでは目が慣れてしまい、プロ選手であれば確実に返してきます。それを最大限活かすために、緩いボールを勇気を持って使っていく姿が見えた試合であり、早田選手のプレーの幅が大きく広がる象徴的な試合だったと言えます。
ブレない目標が今の強さを引き出す
早田選手は、卓球黄金時代の一人としてこれまでも活躍してきました。同年代のメダル獲得など、比較されることで苦しかったことも多かったと思いますが、それでも彼女は以下のような目標をしっかりと言葉にしています。
- 伊藤美誠が銅メダルを取ろうが、平野美宇が優勝しようが自分が抜いたらいい
- 同年代の二人と同じ土俵に立てた事は嬉しい。しかし、目指す所はそこではなく世界卓球でも金メダルを目指す
- パリで金メダルを取るためにやってきた。出場権を手にしてやっとスタートラインに立ったなと思っている
早田選手が見据えているのは、オリンピックの舞台に立つことではなくメダルを取ること。その目標を達成するために、やるべき事を明確にして取り組んできたからこそ、この強い言葉があるのだと感じさせます。
日本のエースとして、世界の舞台で活躍する早田選手をみんなで応援しましょう!
それでは動画をご覧ください。