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孫穎莎 日本の前に立ちはだかる世界1位の壁 バックハンドの極意|世界卓球 団体 中国  

孫穎莎 日本の前に立ちはだかる世界1位の壁 バックハンドの極意|世界卓球 団体 中国  

2024年2月に行われた世界卓球にて、団体戦で一度も負けることがなかった​​孫穎莎選手。23歳で強豪中国の1番手にいる孫選手は全ての技術においてレベルが高い選手です。2023年に行われた世界卓球の個人戦では、準決勝で早田ひな選手を破り、決勝では陳夢選手に打ち勝ち、初優勝を果たしました。

本記事では、世界ランキング1位孫穎莎選手を支える技術の一つである「バックハンドの打ち方」について解説します。

楕円の動きで打つバックハンド

バックハンドというと、体の近くから台に向けて前後にスイングしている人が多いと思います。孫選手のバックハンドを見ると、前後の動きに加えて左から右へ楕円を描くようにラケットを振っています。

これは、球に力を加えるために肘の伸展動作だけではなく、肩の回旋運動も取り入れて打っているため、このような動作になっています。特に肩甲骨の動きも意識しながら打つことで、体の後ろ側の筋肉を使いながらバックハンドを打つことができます。

ボールが来た方の股関節に力をためる

体の中で、股関節周りにはとても多くの筋肉がついています。左右に体重を移動する際に、体の外側に力が逃げないように股関節で受け止めることで、効率よくラケットに力を伝えることができます。

また、孫選手は体の左側に来たボールを体の正面で捉えるために重心を移動し、左膝が「の」の字を描くような動きをしています。これは、地面からの力を足先から上半身に伝える過程で見える動きで、膝と体全体を柔らかく使っていることがみえます。

下回転に対するバックドライブは、球の内側を擦る

卓球の初級者では、下回転のボールに対して、ボールの内側を擦れている人は少ないかと思います。球の外側を擦ってしまう人は、ラケットヘッドが下がる傾向があり、内側を上手く擦れる人は、ラケットヘッドを少し上げ気味に打ちます。

内側を擦るためには、手首のしなりを使いながら打つことが必要で、肩や肘に対してラケットを遅らせて打つような動きになります。
いかがでしょうか?孫選手の動きを参考に、自分の技術に取り入れられるポイントを探してみましょう。それでは動画をご覧ください。

参照元:【極意6】バックハンドの極意【卓球の強化書】#卓球 #pingpong #tabletennis #戦術 #馬龍 #孫穎莎 #卓球の強化書 #tactics

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香川英信
鍼灸整体治療家、スポーツトレーナー。立位姿勢と前屈から選手の特徴を判断し、トレーニングと鍼灸整体施術を行う。全日本スキークロストレーナーとしてヨーロッパで行われるW杯に帯同、2022年は世界ランク6位と選手の過去最高成績に貢献。また2023年9月卓球アジア選手権に田中佑汰選手のトレーナーとして帯同、中国選手を倒し日本人唯一のベスト8進出の裏方を担った。オリンピックを狙うアスリートから、小中高生のトレーニング指導と治療及び一般の方の治療を千葉県浦安市で行っている。筑波大学体育専門学群卒。弱点は前十字靭帯と内側側副靱帯を痛めている左足。妻・子供二人とサビ猫1匹の5人家族。
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