皆さんはダイエットをスタートするとき、まずは何からはじめますか?食事制限やヨガ、ストレッチ、筋トレなどが考えられると思いますが、一番多いのはランニングやウォーキングといった有酸素運動ではないでしょうか。道具も必要ないので誰でも気軽に行うことができます。
しかし、本当に有酸素運動でダイエットの効果があるのか疑問に思ったりしませんか?どうせ運動するのなら効率的に効果を出したいというのは誰しもが思うはずです。
そんな「とりあえず運動と言えば有酸素」と考えている人にこそ見てほしい内容なので、1番痩せる運動、トレーニングを知り、且つ、有酸素運動を行うタイミングについても説明しますので痩せて健康な身体づくりに役立てていただけたら嬉しいです。
痩せるトレーニング
1番痩せるトレーニング、運動とは?
この疑問を解消するべく30種類の運動から消費カロリーの科学的データを用いて検証していきます。設定として、体重70㎏の人が1時間、特定の運動をするとどのくらいのカロリーが消費されるのかをもとにナンバーワンを決めます。
ダーツ・ビリヤード
これは最も消費カロリーが少なく、痩せにくい運動です。1時間あたりの消費カロリーは100から200kcalになり、運動というよりは趣味として行う人が多いでしょう。
ゲーム中に軽食を食べたり、お酒やジュースを飲んだりしたらむしろオーバーカロリーになってしまいますので、ダイエットのための運動としては非効率です。気分転換にはなりますね。
ピラティス・ヨガ・ストレッチ
これらは1時間あたりの消費カロリーは180から220kca程。運動ではありますが、消費カロリーを上げる、というよりも身体を整える目的での運動になるので、消費カロリーは少ないです。
ですが、身体も心もスッキリする場合が多いので時間のある方にはおすすめです。
ウォーキング・ボウリング・卓球
これらの1時間あたりの消費カロリーは200から300kcalです。卓球は消費カロリーが多いイメージがありますが、動く距離が極端に短いため消費カロリーはそこまで無いようです。もちろん行う競技のレベルによって消費カロリーは変わります。
バレーボール・ゴルフ・スケボー・筋トレ・ダンス
これらの1時間あたりの消費カロリーは300から400kcal
テニス・シャドーボクシング
これらの1時間あたりの消費カロリーは400から500kcal
乗馬・バドミントン
これらの1時間あたりの消費カロリーは450から550kcal
乗馬に関しては意外と思うかもしれませんが、かなり体幹を使うのでバドミントンと変わらない消費カロリーがあります。
サッカー・スケート・ボクシング・ロッククライミング
これらの1時間あたりの消費カロリーは500から600kcalです。
サッカーは試合での平均消費カロリー、ボクシングはスパーリングでの消費カロリーとして算出しています。サッカーに関しては、もちろん経験やポジションによって消費カロリーは変わります。
バスケットボール・水泳・サイクリング・ジョギング
これらの1時間あたりの消費カロリーは600から700kcalです。
水泳に関してはクロールで算出し、サイクリングは高強度、ジョギングは時速8㎞で算出しています。
階段昇降
階段昇降の1時間あたりの消費カロリーは500から800kcal。
キックボクシング
キックボクシングの1時間あたりの消費カロリーは700から800kcal。
HIIT
HIITの1時間あたりの消費カロリーは500から900kcal。
縄跳び
縄跳びの1時間あたりの消費カロリーは800から1000kcal。
バーピー
バーピーの1時間あたりの消費カロリーは700から1000kcal。
以上が消費カロリー別の痩せる運動・トレーニングです。消費カロリーの高いものは順番にバーピー、縄跳び、HIITとなりました。ただし、1時間継続した場合の消費カロリーなので長時間の連続した活動は向かないものもありますので注意しましょう。
なおかつ、痩せるためには運動を長期間継続することが重要ですので、継続率が高く、脂肪燃焼率を上げることができる運動を選択できると効率がよいでしょう。
おすすめ4種目
1.屋外ウォーキング
ランニングやジョギングではなく、ウォーキングが痩せる運動としてとてもおすすめです。
消費カロリーは少ないですが、ウォーキングを勧める理由としては、歩くことというのは健康レベルがとてもUPするからです。2021年のある研究では、1日7500歩、歩くことにより今後2年間であらゆる原因で死亡する可能性が40%減少し、かつ、1日に1万1000歩、歩くことにより死亡するリスクはさらに半分に低下するというデータが出ています。
つまり、歩けば歩くほど健康になると言えるでしょう。死亡するリスクが減少し、風邪が引きにくくなったり、体調不良になりにくく痩せるために必要な基礎代謝量も高く保つことができます。
また、別の研究では屋外を歩くことにより脳の認知的コントロールに関与している右前外側前頭葉皮質が大きくなったというデータもあり、集中力やワーキングメモリ、メンタルの向上にも役立つことがわかっています。
そして、屋外ウォーキングはドーパミンという脳の快楽物質を分泌し、気持ちよく継続できるので最初の土台作りとして必須の運動と言えるでしょう。
ただ歩くわけではなく、心肺機能を高めるためにもインターバルで早歩きがおすすめです。
ゆっくり3分歩き、ちょっときついレベルで3分、これを繰り返します。通常よりも消費カロリーが多くなるのにストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量は変わらないというデータがあります。
コルチゾールの分泌量が上がると脂肪を溜め込みやすい身体になるので注意点が必要ですが、インターバル速歩であればコルチゾールの分泌量を抑えながら消費カロリーを増やすことができるので、ウォーキングのメリットを最大限活かしながら脂肪燃焼させることができます。
2.HIIT
高強度短時間でのトレーニングのHIITは正しく行えば確実に痩せることができます。理由は単純で消費カロリーが異常なくらい高いからです。
ただし、実践するうえで重要なポイントはなんちゃってHIITにならないこと。正しく行うと終わった後は声も出せないくらい心拍数があがりますので、そのくらいしっかりと行うようにしましょう。
強度が高いので「楽しく痩せたい」と思う人はHIITを継続するというよりは日常生活に運動を取り入れたほうが有効であるといえます。HIITは痩せやすいですが、継続できる人はわずかだと思います。
3.筋力トレーニング
筋力トレーニングは1時間あたりの消費カロリーは300から400と高くは無いですが、筋力トレーニングにより肥大する筋肉というのは、基礎代謝のうち約22%を占める脂肪燃焼に特化した器官だといえます。筋肉を大きくすることで、寝ていても痩せることのできる身体になることができます。
4.NEAT(ニート)
NEATとは、非運動性活動熱産生の頭文字をとった造語です。普通に生活をしているだけで消費されるカロリーのことを表します。実は意識するだけでも1日1500から2000kcalを消費することも可能です。
家事動作や日常生活における活動の消費カロリーはざっとこんな感じです。
- 掃除機かけ:約200から300kcal
- 床の掃き掃除、モップかけ:約240から340kcal
- 窓ふき:約250から350kcal
- 洗濯物を手洗いする:約200から300kcal
- 洗濯物を干す、たたむ:約150から250kcal
- 料理:約150から250kcal
- 皿洗い:約160から260kcal
- 買い物(食品など重い荷物を持つ):約250から350kcal
- ガーデニング(草むしり、植え付け):約250から400kcal
- 家具の移動や大掃除:約400から600kcal
普段の生活で活動量を増やすという意識をするだけで大きく消費カロリーを増やせると分かりますね。
特におすすめは階段昇降です。階段昇降は500から800kcalもの消費をすることができるので、エレベーターやエスカレーターを階段に変えるだけで確実に痩せやすくなります。
まとめると、日常生活では活動的に生活することを意識して、筋力トレーニングをしましょう。そして屋外のウォーキングもしくはHIITを取り入れることでより脂肪燃焼効果が期待できます。
トレーニングやウォーキングの時間が取れない人はHIITがおすすめです。声が出せないくらいしっかりと追い込みましょう。
有酸素運動は寝起きが一番?
有酸素運動のタイミングで一番メジャーであろう、朝起きた後の有酸素運動はダイエットに効果的なのかということについて説明していきます。
空腹状態での有酸素運動と食後の有酸素運動ではどちらが効果的かとの比較では、そのタイミングではどちらもあまり関係がないということがわかっています。
それと同様で、どのタイミングで有酸素運動を行ってもカロリーの消費効率は変わらないので、わざわざ早朝に有酸素運動をやる必要はないように思えます。
しかし、カロリー消費の面で考えると関係ないといえますが、実は朝起きてすぐに有酸素運動をするメリットはあります。
それは、人間のホルモンの内分泌系の機能に関わってきますが、人間にはストレスや身体に与えられたダメージに対抗するホルモンとしてコルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールについては先ほども説明しました。コルチゾールが必要以上に分泌されると、体脂肪燃焼効率の低下、筋肉量の減少が懸念されてしまうのでダイエットを頑張っている人には非常に嬉しくない効果です。
コルチゾールは朝起きた直後が一番増えやすいタイミングで、そのコルチゾールを抑えるためにはリラックスをすることで副交感神経が活発になり、コルチゾールの分泌を抑えてくれます。
寝ている時は副交感神経が優位に働いていて身体と神経が落ち着いている状態ですが、そこから起きて行動するという時に交感神経が優位になりそれにつれてコルチゾールの分泌量が増えます。
なので、その交感神経が優位に切り替わる起床したタイミングでゆっくりリラックスしながら、外の景色を楽しみながらウォーキングすると心がリラックスされるのでコルチゾールの分泌を抑えることができます。
正直これは研究ベースで証明はされておらず、あくまでも経験則になります。多くのボディビルダーが朝起きた直後に有酸素運動をして、成果を出しているのをみると体感的に朝、有酸素運動をするほうが効果的といえるかもしれませんね。
ダイエットをしたいという人にむけて効率的な運動、トレーニングについて説明してきました。これを見たあなたは何をすればよいか迷うことなくダイエットに打ち込めますね。
負荷の軽い運動でも最初はきつく感じると思いますが、継続することを第一に取り組んでみましょう。3日坊主にならないことがダイエット成功のコツだと思います。
私の個人的なダイエットの方法としては基本的に週5回の筋力トレーニングと食事管理です。期間と体重は3ヶ月で6㎏程度のダイエットをほぼ毎年行っていますが、有酸素運動は基本的にしません。有酸素運動をしなくてもダイエットができるようになった自分を褒めたいですね。
朝の有酸素は体感的に効果があるとのことですが、私の場合は朝はしっかりと睡眠時間を確保して一日を活動的に過ごすように意識しています。もちろんこれは私のやりかたなので、色々な方法を試し自分にあった方法を見つけるとどんどんダイエットが楽になっていきます。
まずはご自身の生活リズムにあった継続することのできるやり方ではじめてみましょう。きちんと継続していき習慣とすればいつの間にか身体は変わっているはずです。