筋トレをするうえで、「何セットやるのか」ということをよく質問されます。初心者であれば3セットが一般的に言われていますね。
実は、筋トレの成果はセット数が多くなるほど減少します。1セットの倍の効果を得るには単に2セット行えばよいのではなく、6セット必要になります。また、3セットの筋トレ効果は7日で消失してしまいます。
最新の研究から導き出された筋肥大の法則をみてみましょう。
最新の研究
ブラッド・ショーンフェルト博士のトレーニング量とその後の筋肥大の関係を調べた研究によると「トレーニングの効果は最初の1セットが最も高く、セットを追加しても追加量ほど効果は高まらない」ということがわかっています。
セット数と筋肥大効果
トレーニングを1セット行った場合に得られる筋肥大を1とした場合、3セット行うと1.61となり、3倍にはなりません。1セットの倍の筋肥大を得る為には6セット必要です。
セット数を重ねるほど1セットあたりの効果は減少します。これは収穫逓減の法則を表しています。収穫逓減の法則では、あるところまでに全体の成果のほとんどを得られる美味しい領域が存在しており、それがまさしく1セット目ということです。
筋肉はトレーニング中からトレーニング後2,3日にかけて肥大しますが、その後の期間ではわずかずつ筋肉が減少していきます。つまり2歩進んで1歩下がることを繰り返していて、2歩下がる前にまた次のトレーニングを行い成長を保っています。
欧米と日本のトレーニング
欧米と日本の一般的なトレーニング方法について比較してみましょう。
欧米式
- 最終セット以外は8~9割、最終セットのみ追い込む
- 徐々に重量を上げていくアセンディングセットがしばしば用いられる
日本式
- 全てのセットを限界まで
- 上げて下げるピラミッド法、もしくは重量を維持する方法がメイン
これを比較すると欧米式は理に適っていると言えるでしょう。
ここまで読むと多セットは無駄と思うかもしれませんが、セットを重ねるほどに減るのはあくまで1セットあたりの成果量であり、筋肥大への刺激は積み木のようにわずかずつ高くなっていきます。なので、決してあなたのトレーニングは無駄ではありませんので引き続きトレーニングを頑張りましょう。