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短距離走で結果を出すためのウォーミングアップ|100m 陸上競技 WUP

短距離走で結果を出すためのウォーミングアップ|100m 陸上競技 WUP

3月頃から記録会などが始まり、そろそろ目標とする大事な大会が近づいてきたのではないでしょうか。

どれだけトレーニングをしっかり積めていたとしても、レース当日にその力が発揮できなくては結果に繋がりません。レース当日、持っている力を最大限発揮するためには、レース前の調整や当日のウォーミングアップは非常に重要です。

本稿では、当日のウォーミングアップについて解説します。参考になる部分を取り入れて、自分に合ったウォーミングアップを作っていきましょう!

ウォーミングアップのポイント

まずは以下の3つのポイントをおさえておきましょう。

①徐々に速い動きを作っていく

はじめから速い動き、ダイナミックな動きを行うことは難しく、仮にできたとしても身体への負担が大きくなってしまいます。

はじめはゆっくり小さな動きから入り、徐々にスピードを上げ、ダイナミックな動きに繋げていくと、レース本番もコンディションがよい状態で臨めるでしょう。

②レースに似た刺激を入れる

ウォーミングアップの後半で、加速局面や後半の脚回しなど、レース本番を意識した刺激を入れるとよいでしょう。

③ラウンドを考慮して行う

陸上競技だと、予選・準決勝・決勝と勝ち抜いていく形式が多いと思います。この場合は、予選・準決勝・決勝それぞれに合わせたウォーミングアップを行いましょう。

ウォーミングアップの例

100m走、予選が11:00、決勝は14:00と仮定した場合のウォーミングアップの例を2パターン紹介します。

ウォーミングアップ 2回入れる

予選から全力を出すという方は、ウォーミングアップを2回入れるパターンを試してみるのもよいでしょう。

11:00~ 予選の場合

7:30~ 一次ウォーミングアップ

  1. 動的ストレッチ、ジョグ(5分x2セット)
  2. スプリントドリル
    (5種類 スキップ・ピックアップ・アンクルホップ・Bスキップ・3テンポのピックアップ x各2本)
  3. ウィンドスプリント x2

9:30~ 二次ウォーミングアップ

  1. ジョグ
  2. スプリントドリル
    (一次ウォーミングアップで不足しているドリル)
  3. スタート確認
  4. 事前刺激
    50m x3本(ディセンディング)
    120m x1(85%)

50m x3本は本数を重ねる毎にスピードを上げ、加速局面に近い刺激を入れていきます。その後の120mで後半の脚回しの確認をします。これはレース前10〜15分ではなく、50〜40分前に行うことが目安です。

14:00~ 決勝の場合

13:00~ウォーミングアップ

  1. ジョグ
  2. スプリントドリル(半分くらいの量でOK)
  3. ウィンドスプリント x2

一度100mを全力で走っているので、アップの量は多くないため13:00開始としていますが、予選で何かうまくいかず、決勝に向けて修正が必要な場合は、もう少し早めから準備しましょう。

ウォーミングアップ 1回のみ

ウォーミングアップは1度の場合でも朝の段階でストレッチや軽い体幹トレーニング、軽いジョグを入れて身体を起こしておきましょう。

11:00~ 予選の場合

9:00~ ウォーミングアップ

  1. 動的ストレッチ、ジョグ
  2. スプリントドリル
  3. ウィンドスプリント x2
  4. スタート確認
  5. 事前刺激
    50m x3本(ディセンディング)
    120m x1(85%)

2回に分けたウォーミングアップを1回にまとめた形になります。

決勝前のウォーミングアップは前述した内容と同じです。

これは100m走の例ですが、200mや400mの場合は呼吸器系への刺激も入れておくことをおすすめします。

その他にもレース当日の起床時間やそれぞれのレース後のクールダウンも身体のコンディションを左右します。ウォーミングアップの内容や当日のルーティンなど、試しながら自分に合った方法を探っていきましょう!

参照元:試合日のウォーミングアップ・ルーティン!実力を100%発揮させるコンディショニング【陸上・短距離走】

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パーソナルトレーナー井上美紀
筑波大学 体育専門学群卒業後、約12年間のサラリーマン生活を経てパーソナルトレーナーに転身。一人ひとりその日の調子を見て「トレーニング」「ストレッチ」「整体」を組み合わせた施術で、その人が持っている力を最大限に引き出すサポートをしている。年代は未就学児から70代までと幅広く対応。肩凝り・腰痛・不定愁訴などの対応をメインとしながら、頚髄損傷を含む身体障がい者へのトレーニング・ケア、パラアスリートのサポートも行っている。
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