速く走れるようになるためにはどの筋肉を鍛えたらよいのでしょうか?結論は走ることにかかわる筋肉全てです。
よくこの筋肉を鍛えたら速く走れるといった謳い文句を見ますが、その筋肉のみを鍛えていたら速くなるという意味ではないので誤解しないように気をつけましょう。
走る動作に限りませんが、人間は身体を動かす際、色んな筋肉が協調して動いているためどれか1つだけが突出して強くてもうまく身体を動かせません。
今回はスプリンターにとって必要な筋肉とそのトレーニング方法について紹介します!
身体を支える筋肉
走ることにかかわる筋肉の中でも優先して鍛えたいのは、身体を支える筋肉・身体を前へ押す筋肉・脚を前で引き戻すスイングする筋肉の3つ。
身体を支える筋肉は主に股関節や膝関節、足首を伸ばす方向へ動かす筋肉が挙げられます。筋肉の名前でいうと、大臀筋やハムストリングス、大腿四頭筋、腓腹筋やヒラメ筋などです。
鍛え方はデッドリフト、スクワット、ヒップスラストなどで筋肉量を増やすトレーニングを行ったり、短い時間で力を発揮するハードルジャンプなどのジャンプ系のトレーニングも有効です。
また、ジャンプ系のトレーニングを片脚で行うのも良いですね。片脚なわとび、シャフトを肩にかついで片脚でジャンプする片脚シャフトジャンプや片脚ハードルジャンプなど。これらを行う時は接地の衝撃で身体が崩れないよう意識しましょう。
最終的には短い時間でしっかりと力を発揮できる筋力と腱の力が必要になるので、スピードバウンディングなどを定期的に行って、身体の変化を確認してみてください!
身体を前へ押す力筋肉
身体を前へ押す筋肉は、身体を支える筋肉同様、股関節・膝関節・足首を伸ばす筋肉です。同じ筋肉ですが、前へ押すためのトレーニングを取り入れてください。
筋肉を大きくするウエイトトレーニングの種目はほとんど変わりません。前述したトレーニング種目に加え、ルーマニアンデッドリフトなどを加えるのも良いです!
メディシンボールを前方へ投げる練習や、上り坂スプリントやスレッド牽引走などが前へ押す筋肉の強化になります。
スウィングする筋肉
スウィングする筋肉としては、膝を素早く前に引き出す筋肉や腕を前後に素早く振る筋肉を鍛えます。筋肉名としては腸腰筋、大腿筋膜張筋、内転筋群です。
トレーニング方法としては、足首に重りをつけて股関節の曲げ伸ばしを繰り返すようなもの、例えばパワーヒップフレクションや切り替え腿上げ、ミニハードルを使用したステップハイニーなどです。
上半身はベンチプレスや懸垂、アームカールやプッシュアップなど、基本的なトレーニングで鍛えていきます。
そして、これら3つのトレーニング効果を発揮するためには体幹を安定させる筋肉も重要です。これまでに出てきたウエイトトレーニングや片脚シャフトジャンプやパワーヒップフレクションなど、脚や腕で大きな力を出す時に体幹部がぶれないよう意識しながら行うと体幹強化にも繋がります。
最終的にはスプリントに繋げる必要があるので、走る練習も組み合わせて行いましょう!
それでは動画をご覧ください。
短距離走に最も必要な筋肉と筋力トレーニング方法【+スプリンターの筋トレへの考え方】