ピッチングにおいてヒップファーストで投球することはとても重要です。ヒップファーストの投球になることで、体重を乗せたボールを投げることができ、球威・球速が伸びやすいフォームとなります。
動画でもおっしゃってますが、ヒップファーストのフォームを目指し、お尻を先に出すことを強く意識し過ぎると、お尻を上げ過ぎた状態になってしまったりします。過度にお尻を上げ過ぎてしまうと、上体の突っ込みや身体の開きの原因になるので、ここは注意が必要です。適切なお尻の位置は、スマホで動画撮影してフォームチェックを行いながら修正していくと良いでしょう。
ヒップファーストの癖をつける練習内容は、まずはセットポジションに構えます。そして前足(右投げなら左足、左投げなら右足)を軸足とクロスさせます。クロスさせた状態のとき身体の向きは正面(右投げなら3塁方向)に向いてますが、このままだと少し身体を捻った状態になります。なので捻りをやめて楽な位置に身体を向けます(右投げの場合ですと三遊間ぐらいを向く感じでしょうか)。この状態からいつもどうりにステップしてピッチング練習を行います。
実際にやってみると分かりますが、お尻が先に出る感覚はかなりあると思います。筆者は思いっきり野手出身なので「ヒップファーストってこんな感じかぁ」というのを今更ながら思いました。
この練習は特に野手から投手に転向した選手にやって欲しいと思います。野手の場合、相手ランナーを気にしてプレーをしなければいけないので、正直ヒップファーストで投げている余裕は無いです。捕球してから速く、そして正確に投げることが重視されますが、投手の場合は違います。身体全体を使ってボールを投げてバッターを抑えることが仕事になります。投手と野手では身体の使い方や使う筋肉が異なります。
よく野手から投手へ転向した選手を「野手投げ」と言うことがありますが、皆さんはどこを見て「野手投げ」と判断しているか今まで詳しく聞いたことが無いので筆者は分かりませんが、筆者はお尻は見ます。つまりヒップファーストで投げれているか、いないのか、で判断することがあります。野手出身はお尻を使って投げる、ということに慣れていないからです。
現在、投手をしている選手はもちろんこの練習は有効なので、ピッチング前に数球ほどこの練習を行うことをオススメしますが、筆者的には、通常は野手だけど時々リリーフ等で投手もする選手にもやって欲しいと思います。野手の投げ方と投手の投げ方を使い分けることができると、まさに二刀流になりますね。
練習内容は動画にて詳しく説明してますので、ぜひご覧ください。