どの競技でも、日本や世界のトップ選手になる人たちは小さな頃から競技に打ち込んでいることが多いですよね。科学やトレーニング理論の発達から、どの競技でも過去に比べると選手寿命は伸びているものの、やはり選手としてのピークは10代後半から始まり20代半ばくらいまでが多く、それを考えると小学生くらいから真剣に競技に向き合っていた方が有利なのかもしれません。
では、本気で世界のトップを目指したいと考えている小学生・中学生はどのくらい練習すればよいのでしょうか?
今回は、小学校1年生から水泳を始めたオリンピック金メダリストである萩野公介さんと、オリンピックで8位入賞を果たした清水咲子さんのインタビューから、小学生・中学生の時に行っていた練習メニューについて紹介します。
意識が高い選手が集まった環境
萩野公介さんと清水咲子さんが小学生・中学生時代に所属していたのが栃木県にある「みゆきがはらスイミングスクール」。二人はここで一緒に練習し、2016年には二人揃ってオリンピック出場を果たすわけですが、なぜみゆきがはらスイミングスクールから強い選手が生み出されているのでしょうか?
強い選手を生み出すスクールと言われるとすごく厳しいイメージを持つ人も多いと思いますが、みゆきがはらスイミングスクールは自由だったと清水さんは話しています。遅刻しても怒られることはなかったとか。しかし、そういった自由な環境を作れるくらい意識の高い選手が揃っていたんですね。
萩野さん、清水さんだけでなく、上の学年にも高校記録を出す選手やジュニアオリンピックに出るような強い選手が揃っていたそうです。そんな強い選手に周りの意識も引き上げられ、相乗効果で全体的に高い意識を保てていたようです。
小学生や中学生はまだまだ周りの影響を受けやすい時期のため、この話を聞くと環境の大切さを感じますね。
驚異の練習メニュー
萩野さん、清水さんが実際に行っていた練習メニューがこちら。
月曜日:ベストタイム+3~5秒のペースで100m × 8本or4本(5分~7分サイクル)
火曜日:ベストタイム+9~11秒のペースで100m × 20本(1分半サイクル)
水曜日:ベストタイム+7~9秒のペースで100m × 20本(2分サイクル)
木曜日:パドル・フィンをつけて100m × 20本 × 2セット(ショートサイクル)
金曜日:ベストタイム+9~11秒のペースで100m × 20本(1分半サイクル)
土曜日:耐乳酸トレーニング ベストタイム+5~7秒のペースで100m × 20本(2分半サイクル)
日曜日:休み
ウォーミングアップやその他の細かいメニューについては分かりませんが、メインメニューは上記の通り曜日固定で決まっており、この内容を2年ほど毎週繰り返し行っていたそうです。本人たちもかなりきつかったと言っていますが、そのおかげで精神的にもかなり鍛えられたとも話しています。
将来本気で世界のトップを目指す人は参考になるのではないでしょうか?
世界で活躍するためには人柄も大切。萩野さん、清水さんの人柄が感じられるシーンもたくさんありますので、是非動画もご覧ください。