アルコールと筋トレとの関係は誰もが考える悩みの一つだと思います。ボディビルダーでも全く飲まない人もいれば、ガンガン飲む人もいたり、人それぞれといった印象です。今回は筋肥大を最小限に抑えるお酒の飲み方の説明をしていきます。
筋肉に対するお酒の悪影響
研究の結果、アルコールの摂取は筋疲労の回復を大きく阻害することがわかっています。トレーニング後にアルコールを摂取すると36時間後60時間後の筋力が弱くなり、その日の疲労が抜けず、その後数日間は疲労が残るため、筋力トレーニングにも影響が出るということです。
別の研究の結果では、アルコールによって筋たんぱく合成にどのような影響がでるのか調査したところ、筋トレ3時間後、6時間後どちらも合成が低下するとわかりました。
1977年に発表された研究では、ウイスキーを4〜8杯飲むことによりテストステロンレベルが18〜40%ほど減少することもわかっています。アルコールの間違った摂取方法で生殖機能までも落ち込んでしまいます。
正しい摂取方法 1つ目 お酒の種類
まず1つ目は「お酒の種類」です。どんなお酒を飲むかで筋肉への影響が大きく変わります。
レスベラトロールという成分が体重、BMI、ウエストサイズの減少を促し、筋肉を増やすということがわかりました。このレスベラトロールは赤ワインに大量に含まれます。赤ワインには強い抗酸化作用があり、酸化ストレスや炎症の緩和、代謝能力の増強、高血圧、血糖値の改善効果が報告されています。
筋分解の抑制を最小限に抑えたい場合は赤ワインが第1選択になると思います。また、ノンアルコールビールは筋肥大、筋回復を向上させることがわかっています。ポリフェノールが大量に含まれているので、酸化ストレスの軽減、免疫機能の向上、血管内機能の向上、悪玉コレステロールの軽減に役立ちます。
正しい摂取方法 2つ目 タイミング
2つ目は「タイミング」です。筋トレ後すぐにアルコールを摂取するのはやめましょう。夕方に筋トレをして、夜に晩酌をするのは筋タンパク質合成率を大幅に下げてしまうので注意が必要です。
正しい摂取方法 3つ目 おつまみ
3つ目は「おつまみ」です。フルクトース、メチオニン、アルギニンをチョイスしましょう。
フルクトースは果物や蜂蜜に大量に含まれているもので甘いおつまみを食べる人は蜂蜜をかけましょう。蜂蜜には抗炎症効果だけでなく、コレステロール値の正常化や中性脂肪の減少、痛みの軽減効果が確認されています。
メチオニンはえだまめがおすすめです。良質な植物性たんぱく質であり、アルコールの分解に役立つメチオニンというアミノ酸が大量に含まれています。
アルギニンはナッツやサバがおすすめです。アルギニンは血流を改善する効果がありアルコールの分解にも役立ちます。
1杯目はノンアルコールビールで筋分解を抑制し、次に赤ワインを飲む。おつまみは枝豆とサバ缶、ナッツが筋分解を防ぐ最強のメニューになります。これらを気にしても飲み過ぎると効果はあまりありませんので、飲み過ぎには気を付けてください。