普段の生活を送る中で鉄分を意識して摂取していますか?
鉄分は意識して摂取しようとしないと不足しがちな栄養素だと感じています。また、貧血や疲労が抜けづらいと感じている人は鉄分が足りていない可能性があります。
しかし、鉄分と言っても沢山の種類のサプリメントがあり、なにをどのくらい摂取したらいいかわからず摂取できていない人もいるでしょう。
今回は鉄サプリメントの説明、鉄の種類、鉄分不足を改善するための取り組み、栄養ドリンクについても説明していきます。鉄分マスターとなり、効率よく鉄分を摂取して活動的な日々を過ごしましょう。
鉄サプリメント
鉄分のサプリメントは大きく3つに分かれます。
同じ鉄でもそれぞれ形も特徴も違い、ネットやお店で購入することができます。その代表格として「鉄」と「ヘム鉄」の2つを良く目にすると思います。まずはこちらの違いから説明していきましょう。
「鉄」は簡単に説明すると裸の状態で、「ヘム鉄」は服を着ていて裸ではない状態とイメージしましょう。
「鉄」は裸の状態なので、口から摂取し胃の中に入ると胃酸などの影響を受けやすく、コーヒーなどのカフェインの刺激などにより貧血になったりと影響を受けやすく胃もたれを起こしやすいです。
一方、「ヘム鉄」は服を着ている=守られているということで、胃酸やカフェインの影響などは受けずに胃もたれも起こさず、とても吸収率がよいのが特徴です。
これを知ると「ヘム鉄」を摂取するメリットが大きいですね。しかし、ヘム鉄のデメリットもあり、少し値段が高めなのと味が血のような感じで飲みにくさがあります。
そして、もう1つ。「キレート鉄」とよばれるものがあります。基本的に日本では販売されておらず、海外製のものになります。「キレート鉄」はアミノ酸に似ています。
特徴としては、とても吸収率が良く鉄不足を解消したい人にとってはとても効果があります。しかし、吸収率がよいゆえに、過剰症になりやすいので、自己判断では摂取せずに専門家の指示に従うようにしましょう。もしくは1か月ごとに血液データを取りながら摂取しましょう。
その際は、ヘモグロビンの数値だけではなく、フィリチンの数値も必ず見てください。キレート鉄を飲み続けていると、フィリチンが1000を超えることもあり、その数値はとても危険なので注意してください。
ここで3つを比較すると、自己判断で鉄サプリを摂取するのであれば安全性・吸収率を考えて「ヘム鉄」を摂取することをオススメします。
鉄サプリを飲むだけではダメ
鉄のサプリについて説明をしましたが、サプリの摂取で貧血症状などが改善されるとは限りません。むしろ治らないのは当たり前です。サプリを摂取する前にやるべきことがありま
すので、特に女性にはしっかり取り組んでほしいと思います。
鉄分補給は貧血症状の改善だけでなく、神経伝達物質を作ることにも使用されますので、不足してしまうと性格がガラッと変わってしまうこともあり得ます。なので、鬱の症状や気分のムラが激しい、突然怒って突然落ち込む、情緒不安定、寝不足であったり、とてつもない疲労感、そして食欲不振や筋力低下などを招きます。
このように色々な不調の原因となっているのが鉄分不足です。女性は本当に鉄分不足になりやすいので、きちんと鉄分の補給方法を抑えておきましょう。
そして必ず実践してください。鉄分補給は長期戦です。根本的に改善するには、1日2日単位ではなく半年から1年はかかります。
鉄分不足解消のステップは4つあります。
1.腸内環境を整える
鉄分は小腸で吸収されます。
しかし、鉄分の一部というのはそのままでは人間の身体で吸収できない形をしているので、一度胃の中で人間が吸収しやすい形に変えてから小腸、十二指腸で吸収されます。
胃で吸収されなかった鉄は便で排出されると考えられていましたが、実は腸内細菌が鉄を吸収できるとわかりました。腸内環境が乱れていると鉄分を上手く吸収することはできないので、腸内環境を整えるということは一番最初に取り組むべきことです。
例えば、抗がん剤治療をしていた場合、腸内環境は荒れますし、便秘、下痢にもなります。このような人に対して鉄を投与しても全く吸収されず、検査の結果も良くなりません。なので、まずは腸を整えるということにフォーカスしましょう。
腸内環境を整えるためにまずやるべきことは、悪玉菌が好きな食べ物を減らすこと。動物性の脂肪、砂糖(ブドウ糖加糖液)、お酒を減らす努力をして、良い菌を育てる食べ物をしっかり摂るようにしましょう。
2.タンパク質を補給する
鉄はタンパク質と一緒にくっついて移動していくので、タンパク質が少なければ鉄は運搬されずに身体の中で使われることができません。なのでタンパク質が不足した状態でサプリを摂取しても無意味となります。
動物性タンパク質が苦手な方は、植物性タンパク質を摂ると思いますが、植物性ではアミノ酸のバランス的に、少し不完全となります。それを補うためには「玄米」を足しましょう。
もしくは、植物性タンパク質をメインに少し動物性タンパク質を摂取するようにしてください。動物性タンパク質を摂取するにしても、脂質の量に注意しましょう。
3.効率よく鉄分を補給する
通常は食事から鉄分を摂取することをオススメします。
ただ、産後うつ、情緒不安定などの精神不安定がある場合は、サプリメントを上手に使用しましょう。サプリメントを選ぶ場合は「ヘム鉄」がオススメです。また、「キレート鉄」に関しては先ほど説明したので省略します。
軽度の鉄分不足の場合は食事で補いましょう。一番のオススメの食べ物は牡蠣、シジミ、あさり等の貝類です。貝類は鉄分の吸収に関わる亜鉛やマグネシウムも含まれているので、とても吸収のしやすい食べ物です。
ほかには、カツオ、マグロも鉄分やマグネシウムが豊富で、かつ高タンパク質なのでたくさん食べるようにしてください。
また、ほうれん草やひじきにも鉄が多く含まれていますが、吸収が悪いです。なのでビタミンC、クエン酸を必ず組み合わせると鉄の吸収が良いです。酢の物、柑橘系のフルーツを食べたりと工夫をして鉄分の吸収をより、良くしてあげましょう。
4.お茶やコーヒーのタイミングを見計らう
意外と見落としがちですが、コーヒーやお茶に含まれる「タンニン」という物質が鉄分の吸収を阻害してしまいます。緑茶や紅茶にも含まれています。
貧血症状がある人、鉄分不足という人は食事中にお茶を飲むのは控えましょう。食事中はミネラルウォーターにして、食後2時間後くらいにコーヒー、紅茶、緑茶を楽しむのは問題ありません。お茶のタイミングと鉄分の摂取というのはセットだと考えてください。
栄養ドリンク
「疲労」と一言で言っても様々な要因があるので、要因別に対応する必要があります。そこで、要因別に最高の栄養ドリンクを症状の軽い順に説明していきます。
眠れなくて疲れる人向け→「アリナミンナイトリカバー」
眠れないのに栄養ドリンクを飲んだら更に眠れなくなると思うかと思いますが、そんなことはありません。栄養ドリンクを飲んで、眠れなくなる要因として考えられるのはそのドリンクにカフェインが入っているからで、コーヒーを飲んでいるのと同じ状態だからです。
栄養ドリンクには基本的にカフェインが50㎎入っていて、コーヒーの0.5杯分に相当します。カフェインの耐性が弱い人が飲むと眠れなくなってしまいます。人によって長時間持続するので、苦手な人は夕方以降は控えた方が良いでしょう。
疲れて眠れない人にはカフェインレスで眠りを促すようなドリンクを飲みましょう。あくまでも、睡眠薬のようなものではなく、眠りやすくして回復を助ける、自然な回復を促すドリンク剤です。
通常のアリナミンVと比較すると成分はV&Vをソフトにして睡眠系の成分を入れた感じです。V&Vはタウリンが入っていて、ナイトリカバーはカフェインレスでタウリン、ビタミン、グリシンが入っています。グリシンは睡眠の質を改善する効果があるので寝つきが悪い人、真夜中に目が覚めてしまうといった人におすすめのドリンクです。
食べて寝ているのに疲れが取れない→「ヘパリーゼキングEX」
栄養も摂れていて、休息もできているはずなのになぜか疲れが取れない現象です。
病気や薬の副作用、心理的なストレスも十分考えられますが、可能性として内臓疲労が挙げられます。胃もたれというよりも腸や肝臓の疲労です。内臓にも好不調の波はあり、特に肝臓は食べ過ぎや飲み過ぎ、睡眠不足、ストレスなどにより肝臓を酷使すると代謝や解毒といった働きが十分にできなくなってしまい、エネルギー不足が起こったり、毒素が蓄積され疲労が現れてきます。
そして胆汁の分泌も低下してしまい、脂の分解がされにくくなり胃もたれや、老廃物の排出がされず、体内に老廃物が溜まり血液中に移行します。尿の色が茶色に近くなるので確認するようにしましょう。
ヘパリーゼシリーズには肝臓水解物という肝臓の働きを助ける成分が入っています。栄養補給というよりも身体の回復力を助けるようなドリンクです。
純粋に栄養が足りていない→「ユンケルファンティ」「活参28ロイヤル」「ユンケルスター」
ユンケルファンティの魅力は生薬が17種類も配合されており、ドーピングに引っかかる成分は入っていないので安心です。生薬17種類のなかで、特に注目すべきは冬中夏草です。滋養強壮や不老長寿の効果があり、さらに血液循環改善、ストレス緩和、免疫力向上、アンチエイジングなど色々な元気になる効果があります。
活参28ロイヤルは、メインでコウジンエキスという高麗人参から抽出される成分が入っており、効果は、疲労回復、精神安定、身体を活性化、解毒、胃腸回復、肺の働きの補助、造血効果があります。このエキスが1500㎎も入っています。さらに、身体を元気にする生薬として有名な「オウギ」、免疫強化に使用される「ローヤルゼリー」も配合されています。
ユンケルスターはユンケルシリーズの最高峰です。生薬20種類配合、特徴は「植物性生薬」が18種も含まれていることです。植物性はゆっくりと効果を発揮します。
効果は全てにおいて完璧ですが、欠点としては高価で味がまずいことです、良薬は口に苦しという言葉通りの栄養ドリンクです。
これまで紹介した栄養ドリンクの摂取するタイミングは基本的に「食後」がオススメです。
なぜ食後かというと、食べたものの栄養素と一緒に血流にのりやすく、効率的に全身にいきわたらせるためです。
また、「今日は頑張る!」と1日のスタートを決めたいときは朝がオススメです。この時はカフェインが入っているものを選ぶようにしましょう。「ヘパリーゼキングEX」「ユンケルファンティ」「リポビタンD」あたりがオススメです。
1日の疲れを取りたいという時は、夜に飲むのがオススメです。寝ている間にしっかり身体を回復させるノンカフェインで。「活参28ロイヤル」「ユンケルスター」「アリナミンリカバー」あたりがオススメです。
これで朝、夜と1本ずつ飲めば無敵だと考えますが、栄養ドリンクは1日1本です。栄養ドリンクのオーバードーズに注意しましょう。
これを確認すればあなたはもう鉄分マスターになっているでしょう。意識的に鉄分を摂取しようとすることは大切ですが、身体つくりの延長として考えると難しくないのではないでしょうか?
腸内環境を整えて、タンパク質を摂取する。身体つくりに重要なポイントですね。私もお茶やコーヒーを飲むタイミングに気を付けて生活していきたいと思います。