前回はクレアチン、カロリー過多、EAAについての間違ったエビデンスということで紹介しました。今回はまた違った内容の古くて間違ったエビデンスについて説明をしていきたいと思います。
リコンプの可能性
リコンプとは、ボディリコンポジションの略で体脂肪を落としながら筋肉をつけることを意味します。
研究の結果、ステロイドを使用した場合であれば筋肉量を増やしながら体脂肪を減少させるリコンプは可能というデータがありますが、ナチュラルの場合、体脂肪を減らしながら筋肉をつけるという行為はほぼほぼ不可能に近いと証明されています。
もちろん初心者の方で肥満体型であれば、半年ほどの正しいトレーニングにより、筋肉をつけて体脂肪を減らすことは可能ですが、それ以上の期間になるとほぼ不可能です。そんな簡単に身体は変わらないと覚えておきましょう。
すぐに筋肉が大きくなる
短期間での筋肉の発達というのは、筋損傷による筋細胞の間質液を増加させる、いわゆるむくみであることが明らかになりました。期間としては4週間程です。その後筋肥大が起こるようです。
外見から肉眼で確認できる筋肥大には最低でも12週程かかるとされています。厳しい現実ですが受け止めましょう。
低負荷高回数で筋肥大
低負荷高回数であっても総ボリュームが同じであれば筋肥大は起こると言われていました。
しかし、低負荷高回数(1RM40%)では実際の強度よりもかなり低くなる可能性が高いとわかりました。あくまでも低負荷高回数のトレーニングを行う場合は、トレーニングに慣れるため、関節の負担を最小限に抑え怪我のリスクを排除する目的、ウォーミングアップに適切です。
無駄な努力とならぬように正しい強度でトレーニングをしましょう。
リコンプや低負荷高回数のトレーニングは初心者であれば効果を得ることができます。トレーニングの本質は効果が出にくくなってからどれだけ正しく継続できるかだと個人的に思います。自分のために正しい努力を継続しましょう。楽して得る筋肉はありません。